Web3.0領域で会計監査に求められる役割とは EY新日本有限責任監査法人 田中計士

2024/07/28 12:19 (2025/08/06 17:45 更新)
Iolite 編集部
SHARE
  • sns-x-icon
  • sns-facebook-icon
  • sns-line-icon
Web3.0領域で会計監査に求められる役割とは EY新日本有限責任監査法人 田中計士

暗号資産やブロックチェーン事業における会計監査

世界150以上の国と地域に約40万人を擁し、監査・保証、税務、ストラテジー・アンド・トランザクション、およびコンサルティングサービスを提供するEY(アーンスト・アンド・ヤング)のメンバーファームであるEY新日本有限責任監査法人。

Web3.0業界をリードする専門知識とサービスを提供する同社の田中計士氏に暗号資産やブロックチェーン事業における会計監査の主な課題を伺った——

着々と動き出すWeb3.0の会計監査

——EY新日本有限責任監査法人BlockChain Center共同リーダーに至るまでの経緯をお聞かせください。

田中計士氏(以下、田中):2000年に会計士としてキャリアをスタートして、2017年頃に暗号資産という分野に初めて触れました。

当初は、食品や化粧品といった大手消費財企業の監査を手がけていましたが、たまたま当時担当していた複数のクライアントが暗号資産やWeb3.0に関連する事業を展開し始めたことから、その領域にも関与するようになりました。

2017年当時は「Web3.0」という用語自体がまだ一般的ではありませんでした。監査業務を通じて暗号資産に関するさまざまな問題に直面し、知識を深める中で法人内でもその分野の知識を増やすことができて、ありがたいことに法人内で詳しい人間として認知されるようになりました。

それから徐々に、暗号資産に関する相談が増え、現在では複数の暗号資産交換業者をクライアントとして持つまでになりました。

このようにして暗号資産の案件が集まるようになり、EY新日本有限責任監査法人BlockChain Centerの共同リーダーとしての立場に至ります。

——暗号資産に対する怖さみたいなのはありましたか。

田中:監査業務では独立性やインサイダー規制を考慮して株式投資が大幅に規制されるのですが、暗号資産投資おいても一定の規制は存在します。

私自身もビットコインを含む暗号資産を所有していましたが、そこまで多額に所有していたわけでもないこともあり、暗号資産への恐さというものはあまり感じませんでしたね。

この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

SHARE
  • sns-x-icon
  • sns-facebook-icon
  • sns-line-icon
Side Banner
Side Banner
日本暗号資産ビジネス協会 Japan Cryptoasset Business Association
MAGAZINE
Iolite(アイオライト)Vol.15

Iolite(アイオライト)Vol.15

2025年9月号2025年07月30日発売

Interview Iolite FACE vol.15 Aptos Labs共同創設者CEO エイブリー・チン PHOTO & INTERVIEW テスタ 特集「職場の人間関係を攻略! MBTI活用術」「『AIエージェント元年』の波を乗りこなせ!」「ビットコインは企業の救世主か──トレジャリー戦略の最前線」「悪役から学ぶ経営戦略」 Crypto Journey 「Web3.0と社会貢献の交差点」 Bitget CEO グレイシー・チェン Interview 連載 「揺れる暗号資産相場を読み解く識者の視点」仮想NISHI 連載 Tech and Future 佐々木俊尚…等

MAGAZINE

Iolite(アイオライト)Vol.15

2025年9月号2025年07月30日発売
Interview Iolite FACE vol.15 Aptos Labs共同創設者CEO エイブリー・チン PHOTO & INTERVIEW テスタ 特集「職場の人間関係を攻略! MBTI活用術」「『AIエージェント元年』の波を乗りこなせ!」「ビットコインは企業の救世主か──トレジャリー戦略の最前線」「悪役から学ぶ経営戦略」 Crypto Journey 「Web3.0と社会貢献の交差点」 Bitget CEO グレイシー・チェン Interview 連載 「揺れる暗号資産相場を読み解く識者の視点」仮想NISHI 連載 Tech and Future 佐々木俊尚…等