未来では脳とAIがつながる!?そんなSFファンタジーのような技術「ブレイン・マシン・インタフェース(BMI)」が実際に世界各国で研究されているほか、日本国内でもいくつかの企業で研究・開発が進められている。BMIにはどんな手法があり、何をもたらすのだろうか?
ブレイン・マシン・インタフェース」通称・BMIという技術をご存じだろうか。BMIとは、信号源及び操作対象である" 脳"と" 機械"をつなぐ存在、脳波を読み取る脳波センサーや脳波を解析するプログラムなどを総称し、簡単にいえば脳と機械をつなぐ技術のことだ。
たとえば、念じるだけでロボットアームを動かすような技術の基盤を支えるもの、広義にはブレインテック(BrainTech)の一領域とされている。SFファンタジーのような技術だが、BMIを始めとするマンマシンインターフェースの研究が始まったのは1970年代頃で、意外とアイデア自体は古くから存在していたようである。
▶︎「ブレイン・マシン・インターフェイス」は重度障害者でも念じただけでロボットアームを動かし、日常生活を自然と行える技術を目指している。実際に人体に外部機器が移植されたのは1990年代中頃になってからといわれている。21世紀に入ると、機能としては不十分ながら視覚や聴覚を補助する人工感覚機器やモーターによって動作する義手・義足といったBMI 機器の人間への移植事例が増加していた。
BMIは世界各国でも研究・開発が進められている。たとえば、米国では2013年、オバマ大統領の時代に脳神経科学を推進する巨大プロジェクトである「Brain Initiative」が発表され、シリコンバレーを中心とした大手企業やスタートアップ企業が次々に市場へ参入した。
実際に大手企業Microsoftは脳で考えただけでアプリを動かす技術の特許を取得している。また、テスラ創業者のイーロン・マスク氏が設立したNeuralinkは、脳で考えただけで電子機器を動かすサービスの臨床試験を始めている。
イスラエルではシモン・ペレス大統領時代にIsrael Brain Technologies(IBT)を設立、多くのブレインテックプロジェクトが現在も進行している。IBTが主催するカンファレンスは隔年で開催され、多くのスタートアップ企業や投資家、政府関係者が世界中から集まるほどだ。
また、IBTはブレインテックを活用した事業に関する資金援助のための活動や創業支援を積極的に行っており、こうしたIBTの後押しもありイスラエルでは100社以上のスタートアップ企業がプロジェクトを進めている。
EUでは「Human Brain Project」と呼ばれる脳の仕組みを理解するプロジェクトが進行中で、その予算規模は2013年からの10年間で約10億ユーロといわれており、脳の全容解明やシミュレーションなどに力を入れている。
中国では2016年から15年間にわたり、国の資金援助のもと「China Brain Project」と呼ばれる脳神経の研究が進められているほか、韓国でも脳科学分野の研究として2016年から「Korea Brain Initiative」というプロジェクトが始まっている。