『STEPN GO』は、動いて稼ぐ「Move to Earn(M2E)」の概念を世に浸透させた大人気ゲーム『STEPN』の後続タイトルとして2024年5月に発表されたWeb3.0フィットネスゲームだ。基本的な仕組みはSTEPNと変わらないものの、ゲームの持続性を意識した仕様となっている。
7月時点ではアプリダウンロードが可能となっているが、開発元のFSLの共同設立者であるYawn Rong氏が本誌で語ったように、本誌発売時にはテストプレイが可能になっている予定だ。
ここからは『STEPN GO』と『STEPN』の仕様の変更点について説明していく。
『STEPN GO』と『STEPN』の違い
まず、『STEPN』ではユーティリティトークンとしてGSTを得ることができるが、『STEPN GO』ではあらたにGGTを取得することが可能となる。その上で、大きな違いの1つとしては、報酬を得るために必要となるエナジーの回復方法があげられる。
『STEPN』では6時間ごとにエナジーが回復していたが、『STEPN GO』では自身が保有するスニーカーをバーン(焼却)する必要がある。そのため、これまで以上にスニーカーの必要性が高まるといえる。
さらに、スニーカーの貸し出しやエネルギーの付与等が可能な「Haus System(ハウスシステム)」という仕組みを導入した点も特徴の1つだ。これにより、自分が保有するスニーカーを貸し出し、代わた利点としては、これまでブロックチェーンゲームに踏み込むことができなかった層が参加しやすくなったことがあげられる。
これまではブロックチェーンゲームを始める前にNFTを事前に購入する必要などがあったが、ハウスシステムによってスニーカーを借りることにより、誰もが気軽にプレイできるようになった。
このほか、『STEPN GO』にはあらたにソーシャル機能とインタラクティブマップが導入された。これにより、ユーザー同士でコミュニケーションを図れるようになったほか、自分の3Dアバターを作り、アウトフィット(衣装)をカスタマイズすることもできるようになる。
特に衣装の要素を加えたことでユーザー自身の個性をアピールできるようになった点は、ゲームの幅を大きく広げるものであるといえる。さらに、衣装を作る上でもGGTが必要となることから、ゲームにおけるトークンの需要も高まるものとみられる。
このソーシャル機能とインタラクティブマップは既存の『STEPN』のユーザーにあらたな楽しみ方をもたらす形となるだろう。
こうした機能のほかに、プレイヤー対プレイヤー(PvP)の新モードや、報酬量に影響を与える「Karma(カルマ)」、「Charm(チャーム)」などの要素が加わっている。『STEPN』を踏襲しつつも、『STEPN GO』ではその楽しみ方に多様性が帯びた格好だ。
▶『STEPN GO』ではスニーカーの貸し出しやエネルギーの付与などが可能となり、初心者でもプレイしやすい仕様に。
『STEPN GO』の正式リリース予定日
現在、『STEPN GO』の正式リリースは2024年第3四半期を予定しており、正式リリース日は未定だ。今後、ベータテスト等を経て正式リリースされる見込みとなっている。
今もなお根強いファンが存在する『STEPN』の後続タイトルということで、期待が高まっている『STEPN GO』。ブロックチェーンゲームを始めとするWeb3.0領域への参入障壁を引き下げる点まで思考したことで、あらたなユーザーの獲得を見据えている。
Yawn氏がインタビューで語ったように、まずは『STEPN』の約10倍の規模となる5,000万人のユーザーを『STEPN GO』で獲得することができるかどうかにも注目が集まるだろう。
▶あらたに導入したソーシャル機能では3Dアバターを作り衣装をカスタマイズすることが可能になるなど、楽しみ方がより多様となる。
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