Move to Earnを確立させた人気Web3.0ゲーム「STEPN」。
その後続タイトルとなる「STEPN GO」を発表したFSLの共同創業者であるYawn氏に、同タイトルの特徴や今後の展望、また日本での展開について迫った。
——6月にリリースされた「STEPN GO」の特徴と「STEPN」との差別化について教えてください。
Yawn Rong(以下、Yawn):ベースは似ていますが、内容は異なります。
まず、「STEPN」ではプレイしてユーティリティトークン・GSTを得るために必要なエナジーが6時間ごとに回復していました。しかし、「STEPN GO」で得られるユーティリティトークンはGGTとなり、さらには回復のためにスニーカーをバーン(焼却)する必要があります。
そのため、これまで以上にスニーカーの数が必要となり、「STEPN」と比較した際の最大の変更点であると思います。同時に、この仕組みを導入することでスニーカーの価値が一定に保たれやすくなります。
次に、「STEPN GO」ではスニーカーの貸し出し機能である「Haus System(ハウスシステム)」を導入しました。これはWeb3.0についてあまり詳しくないユーザーを意識したものです。
「STEPN」では、ユーザーのオンボーディングに課題を抱えていました。ユーザーがプレイするためにNFTスニーカーを購入したり、ウォレットのシードフレーズを覚える必要があるなど、初心者にとっては参入障壁が高いです。
これらに加え、「STEPN」を始めるためには紹介コードである「アクティベーションコード」を友人たちから得なければいけないこともあり、プレイまでの道のりがシンプルとはいえません。
だからこそ、私たちのチームは時間をかけて何度も議論しました。そうして導入されたのがハウスシステムです。また、「STEPN GO」ではメールアドレスを使用し「FSL ID」を取得することで、シードフレーズが不要となります。これにより、潜在的なユーザーを大幅に増やすことが可能となりました。
さらに、ソーシャル機能とインタラクティブマップもあらたに導入しています。ユーザーは自分の 3D アバターやアウトフィット(衣装)をカスタマイズしてインタラクティブマップ上でほかのユーザーに個性をアピールすることが可能になります。これもユーザーの参加率を増やすことにつながるだろうし、楽しみの1つになると信じています。
なお、衣装を作成するにはGGTが必要になります。これもトークンの長期的な需要を生み出すことが可能な仕組みの1つですね。特にコスプレ文化がある日本のユーザーは本当に楽しんでくれる要素だと思います。
現在、「STEPN GO」ではNFTスニーカーが抽選であたる「Alpha Draw(アルファ・ドロー)」を開催(6月19日~7月19日)しています。これは抽選で3つのNFTスニーカーがあたるというキャンペーンです。
アルファテストとベータテストは、このキャンペーン終了後に開始します。このインタビューが掲載される頃にはもう開始されているでしょうね。
ほかにも、「STEPN GO」ではさまざまな機能を追加しています。たとえば、ミステリーボックスの仕様にも変更が必要であると認識し、「STEPN GO」では「Raw Stone(ジェムの原石)」を開発、実装しました。これはミステリーボックスのドロップに影響する「Luck(運)」に影響を与えるため、「STEPN GO」からあらたに「Karma(カルマ)」「Charm(チャーム)」も導入しています。
カルマは、これもあらたに導入したプレイヤー対プレイヤー(PvP)モードでの獲得報酬量に影響を及ぼす属性で、カルマが高いほど報酬が増えます。また、チャームは衣装をつくるために必要な衣装の欠片を集める際に使用する要素です。