AIフュージョンキャピタルグループ、韓国Pilab社と戦略的パートナーシップを締結

2025/06/30 13:13 (2025/06/30 14:29 更新)
Noriaki Yagi
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AIフュージョンキャピタルグループ、韓国Pilab社と戦略的パートナーシップを締結

保有暗号資産の収益化とWeb3.0金融ソリューションの拡充を目指す

AIフュージョンキャピタルグループ株式会社(本社:東京都港区、以下、同社)および100%子会社のミライコイン株式会社は、韓国のブロックチェーン企業Pilab Co.,Ltd(以下、パイラボ社)と戦略的パートナーシップを締結した。

パイラボ社は、ビットコインの次世代金融インフラを標榜する「Bifrostサービス」を展開しており、本提携により、同社グループが推進する保有暗号資産運用事業の中核となるビットコイン活用スキームの実装を目指す。

本提携は、2025年6月17日に公表された「保有暗号資産運用事業の開始」に続くものであり、単なる資産保有を超えた暗号資産の積極的な運用に踏み込む戦略の一環である。特に、ビットコインを用いた「BTCFi(ビーティーシーファイ)」と呼ばれるサービスの活用を通じて、収益性のある金融ソリューションの構築が期待されている。

Bifrostサービスは、Ethereum Virtual Machine(EVM)と非EVM両環境に対応するマルチチェーン型Layer1ネットワーク「Bifrost Network」を基盤としており、断片化された流動性を集約するクロスチェーン技術に強みを持つ。これにより、ユーザーは複数のブロックチェーン間での資産移動や運用を一元的に行うことが可能となる。

また、同ネットワークは、取引の検証と承認を担うNetwork Validator(ネットワーク・バリデータ)によって支えられており、完全な分散性と高いセキュリティを兼ね備えた構造を有する。今回、AIフュージョンキャピタルグループは、このバリデータとしての参画も発表しており、ノード運用を通じてBifrost Networkの信頼性強化と日本市場でのプレゼンス拡大を目指す。

Bifrostサービスが提供するBTCFiは、ビットコインの預け入れによって利回りを得る運用スキームであり、分散型金融(DeFi)としての側面を持つ。

特筆すべきは、CCCP(Cross-Chain Communication Protocol)やBRP(Bitcoin Relaying Protocol)といった独自プロトコルを採用し、すべての取引を分散型リレイヤーにより検証している点である。さらに、マルチシグ(複数署名)によるVaultシステムも導入されており、高度な資産保全体制を確立している。

パイラボ社は2017年に設立され、韓国ソウルに本拠を置くソフトウェア開発企業である。代表取締役は朴道鉉氏であり、Bifrost Networkを中核とするブロックチェーンサービス群の開発・運営を手掛ける。AIフュージョンキャピタルグループは、同社との提携を通じて、国内外の暗号資産市場における知見の獲得とあらたな競争力の構築を図るとしている。

なお、本件による連結業績への影響は軽微であるとしつつも、今後の暗号資産運用戦略における重要な布石となる可能性が高い。ミライコイン社を含むグループ全体で、今後もWeb3.0時代に対応した新たな金融ソリューションの創出を加速する方針である。

参考:AIフュージョンキャピタルグループ株式会社
画像:プレスリリースより

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