【NEWS】Web3.0ゲームの約75%が失敗 コインゲッコーが調査結果発表

2024/08/09 09:14 (2024/12/25 11:53 更新)
Iolite 編集部
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【NEWS】Web3.0ゲームの約75%が失敗 コインゲッコーが調査結果発表

Web3.0ゲームは約4分の3が失敗

暗号資産(仮想通貨)統計サイトのコインゲッコー(CoinGecko)は先月29日、Web3.0ゲームに関するレポートを発表した。レポートによると、過去5年間で2,817ものWeb3.0ゲームがローンチされたものの、そのうち75.5%に相当する2,127のタイトルが失敗に終わったという。

この約75%のWeb3.0ゲームは非アクティブな状態になっているという。

2017年後半にリリースされた「Crypto Kitties」が成功し、その後続々とWeb3.0ゲームがリリース。ディセントラランド(MANA)、ザ・サンドボックス(SAND)などといったメタバース系、そしてアクシー・インフィニティ(AXS)などのP2E(Play to Earn)が人気ゲームとなった。

P2EモデルのWeb3.0ゲームでは、M2E(Move to Earn)が一躍人気となった。その代表としては、歩いて稼ぐことができるSTEPNがあげられる。ゲームをプレイすることで暗号資産を得ることができるというシステムは、多くのユーザーの支持を集めた。

しかし、根本的な問題としてゲーム自体が面白くない、似たようなゲームが乱立するといった問題も浮き彫りとなった。

失敗率の変動は暗号資産の相場動向に左右

CoinGeckoのレポートによれば、2018年には422のWeb3.0ゲームがリリースされたものの、307は失敗。さらに、2019年から2020年にかけて暗号資産が弱気相場となりGameFiの開発は鈍化した。この2年間でリリースされたWeb3.0ゲームは244件にとどまった。同時にWeb3.0ゲームの失敗率は2019年に94.3%に上昇し、2020年も94.2%と高いままであった。

その反面、2021年は暗号資産の強気相場ということもあり、Web3.0ゲームの失敗率は45.9%という史上最低水準を記録。失敗に終わったゲームが2018年を上回る339件に急増したのにも関わらず、強気相場にも助けられ失敗率自体は大幅に改善した格好だ。

一方、2022年に失敗したWeb3.0ゲームは前年の2倍以上と急増。実に過去最高となる742件も失敗に終わったという。Web3.0ゲーム数が続々とローンチされたにも関わらず、107.1%の失敗率を記録した。

2023年に入ってもこの流れは続いており、現在までに509のWeb3.0ゲームが失敗したという。これは今年ローンチされたWeb3.0ゲームの70.7%にあたる。

しかし、コインゲッコーは失敗率の低下について、「Web3.0ゲームの状況が安定してきたことを示している可能性がある」と指摘している。このことからも、Web3.0ゲームは安定期に入った可能性がある。

今回の調査では、2018年から2023年にローンチされた2,817のWeb3.0ゲームを調査し、2023年11月27日時点の分析データに基づいて非アクティブになったゲーム数を特定。非アクティブの定義は、14日間の移動平均アクティブユーザー数がピーク時から99%以上減少した場合だとしている。

国内では開発加速

国内においても活況といえる状況ではないものの、引き続きWeb3.0ゲームに取り組む動きはみられている。すでにスクウェア・エニックスやグリー、コナミなど大手ゲーム企業が参入を表明し、開発等に取り組んでいる。

今後、こうした大手ゲーム企業がWeb3.0ゲーム領域に進出することで、業界における日本のポジションも向上していく可能性がある。

参考:レポート
画像:Shutterstock

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