アルゼンチン政府が、契約や支払いにおいてビットコイン(BTC)などの暗号資産(仮想通貨)の使用を許可した。22日、ダイアナ・モンディーノ(Diana Mondino)外務・国際通商相が自身のX(旧Twitter)で明かした。
アルゼンチンでは20日、経済再建に関する政令が可決され、そのなかで債務者による支払い通貨について、同国で法定通貨と認められていない通貨でも支払いとして利用できる旨が記載されていた。
モンディーノ氏によれば、この政令では暗号資産のほかに牛肉や牛乳などといった物品も決済に利用できるという。
アルゼンチンでは先月、無政府資本主義を掲げるハビエル・ミレイ氏が大統領に選出。今月10日に就任した。
アルゼンチンは記録的なハイパーインフレに苦しんでいるが、ミレイ大統領はこうした状況に陥った要因が「中央銀行にある」とし、抜本的な改革を行う姿勢をみせていた。
また、ビットコインについて前向きな捉え方をしていることでも知られる。そのため、ミレイ大統領が時期大統領として選出された際にはビットコイン価格も上昇し、ペソ建てで最高値を更新した。
大胆な改革を推進
ミレイ大統領が就任したことで、300超の規制を撤廃する方針が示された。20日には国有企業の廃止及び民営化等を含む30項目の改革案を推進していくと述べ、財政赤字の削減を通じてアルゼンチンを「再び強国にする」と強調している。
アルゼンチンではすでに大胆な経済政策が進められており、ミレイ大統領は就任してから間もない12日に法定通貨であるペソの54%に及ぶ切り下げを行うなど、財政危機からの脱却を積極的に行う姿勢をみせている。
なお、今後ビットコインを含む暗号資産に関する政策を進めていくかは現時点で不透明だ。
参考:モンディーノ氏X
画像:Shutterstock
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