共通ポイントサービス「Ponta(ポンタ)」を運営するロイヤリティマーケティングは6日、ブロックチェーン技術サービス提供のプレイシンクと共同で立ち上げる新規ブロックチェーンについて、アバランチ(Avalanche)のサブネットを採用すると発表した。
ロイヤリティマーケティングとプレイシンクは今年7月に業務提携したことを発表している。
現在両者が取り組んでいるプロジェクトは、2023年内を目処として約1億にのぼるPonta会員がWeb3.0サービスに対応可能となることを目指すものだ。
これまでに前例のない規模のWeb3.0プラットフォームを構築する計画であり、マーケティングのほか、大規模コンテンツ上でのNFTの大量発行及び配布などを予定している。
しかし、こうした取り組みをパブリックチェーンで実施した場合、高額のガス代と共に取引速度が低下してしまう問題があると両者は指摘。この問題を解決するため、新規でコンソーシアムチェーンを構築し、高速処理が可能なアバランチのアーキテクチャを活用することを決定した。
なお、本チェーンはロイヤリティマーケティング及びプレイシンクがバリデータとして運用するという。
プレスリリースによると、今回アバランチのサブネットを採用した理由は大きく2つあり、その1つとして世界最速クラスの速さで取引を確定させることができるファイナリティアルゴリズムを有している点をあげた。
また、もう1つとしてはアバランチがEVM(Ethereum Virtual Machine)互換のスマートコントラクトプラットフォームで、メインネットでは数多くのアプリケーションがすでに稼働中であり実績事例があることをあげている。
新規で構築するコンソーシアムチェーンにアバランチサブネットを採用することで、高速かつ多機能なサービス提供が可能になるとしている。
ロイヤリティマーケティングによると、本プロジェクトのブロックチェーンには下記4つの特徴がある。
- 利用者は暗号資産を準備する必要がなく、決済にはPontaポイントや法定通貨が利用可能
- ほかのEVM互換チェーンですでに提供されているものを含め、サードパーティーによるアプリケーション提供が可能
- ロイヤリティマーケティングとプレイシンクがバリデータノードを運用するコンソーシアムチェーン形式を採用
- アバランチを開発するAva Labsのクラウドサービス「AvaCloud」を活用し、堅牢なインフラストラクチャーを提供
ロイヤリティマーケティングとプレイシンク、そしてAva Labsはこのプロジェクトを通じてブロックチェーンの可能性をさらに引き出し、あらたな価値を生み出すことに尽力を図るとしている。
参考:発表
画像:発表より引用