暗号資産

【NEWS】バイナンスUS、米ドルの出金を停止 米国市場撤退の前触れか

2023/10/17Iolite 編集部
SHARE
  • sns-x-icon
  • sns-facebook-icon
  • sns-line-icon
【NEWS】バイナンスUS、米ドルの出金を停止 米国市場撤退の前触れか

ユーザーの米ドル出金を停止

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)の米国法人であるバイナンスUS(Binance.US)は16日、利用規約を更新し、ユーザーの米ドル出金を停止した。

この措置は今年6月に発表した米ドルの入金停止に続くものだ。なお、規約には米ドルを出金したい場合、「ステーブルコインやその他暗号資産に交換することで引き出しが可能」と説明している。

バイナンスUSは6月に米ドル入金を停止した際、「銀行とのチャネルが停止される」ことを理由として述べている。また、早ければ6月13日にも出金を停止する可能性があるとして、ユーザーに呼びかけを行っていた。

提携銀行がバイナンスUSとの入出金チャネルを停止した背景には、米SEC(証券取引委員会)による資産凍結を求めた申し立てがある。

SECは6月にバイナンスUSのほか、バイナンス本体とCEOであるCZ(Changpeng Zhao)氏を証券法違反等13件の容疑で提訴した。この一環でSECはバイナンスUSに対し、「長年にわたる米国法を無視した違反行為を踏まえ、資産の散逸を防ぐことが必要」と述べていた。

その後、SECは資産凍結を求める要請を取り下げることでバイナンスUSと合意したものの、今回の動きを鑑みれば同取引所によるあらたな継続的銀行パートナー探しは難航していたことが予想される。

あわせて、今回の規約更新では顧客のアカウント及び保有資産が米ドルFDIC(米連邦預金保険公社)の保険による保護対象から外れたことも明記された。これにより、万が一バイナンスUSが破綻した際、顧客資産が保護されない可能性がある。

バイナンスUSは引き続きSECと徹底抗戦する構えだが、今回の動きはバイナンスによる米国市場撤退の前触れともみてとれる。SECによる暗号資産関連企業への締め付けが強まるなか、今後の動向に引き続き注目が集まる。

参考:利用規約
画像:Shutterstock

SHARE
  • sns-x-icon
  • sns-facebook-icon
  • sns-line-icon
Side Banner
MAGAZINE
Iolite(アイオライト)Vol.11

Iolite(アイオライト)Vol.11

2025年1月号2024年11月28日発売

Interview Iolite FACE vol.11 SHIFT AI・ 木内翔大、デジライズ・茶圓将裕 PHOTO & INTERVIEW 中村獅童 特集「Unlocking the Future AI時代の到来」「期待と懸念が交差し混沌極まる石破内閣 日本のWeb3.0は今後どうなるのか? 」「暗号資産取引に必要な 税金の知識を学ぶ!基礎知識や今からでも使えるテクニックを解説」 Interview :Bybit ベン・チョウ(Ben Zhou)、マネックスグループ株式会社 ゼロ室 室長/マネックスクリプトバンク 万代惇史・浅見浩志、カオーリア会計事務所代表 現役税理士・藤本剛平 連載 Tech and Future 佐々木俊尚…等

MAGAZINE

Iolite(アイオライト)Vol.11

2025年1月号2024年11月28日発売
Interview Iolite FACE vol.11 SHIFT AI・ 木内翔大、デジライズ・茶圓将裕 PHOTO & INTERVIEW 中村獅童 特集「Unlocking the Future AI時代の到来」「期待と懸念が交差し混沌極まる石破内閣 日本のWeb3.0は今後どうなるのか? 」「暗号資産取引に必要な 税金の知識を学ぶ!基礎知識や今からでも使えるテクニックを解説」 Interview :Bybit ベン・チョウ(Ben Zhou)、マネックスグループ株式会社 ゼロ室 室長/マネックスクリプトバンク 万代惇史・浅見浩志、カオーリア会計事務所代表 現役税理士・藤本剛平 連載 Tech and Future 佐々木俊尚…等