ビットコインのオープンソフトウェア「ビットコインコア(Bitcoin Core)」は6日、最新バージョンのv26.0を公開した。
開発者の1人であるルーク・ダッシュ・ジュニア(Luke Dash Jr)氏はX(旧Twitter)で「ビットコインコアの脆弱性を悪用し、ビットコインブロックチェーンにスパムが送られている。しかし依然として脆弱性は修正されておらず、次期バージョンのv27で最終的に修正される」と述べた。
ビットコインマイナーが設定するビットコイン上のトランザクションにおいて、追加データ数量制限を回避できる脆弱性を利用したスパム攻撃が続いているという。しかし、v27で脆弱性の修正が終了した場合、Bitcoin OrdinalsとBRC-20トークンは利用できなくなる可能性があるという。
ルーク氏は、2013年以降ビットコインコアはトランザクションの余分なデータのサイズを制限できるようにしてきたが、これらのトークンによるインスクリプション(Inscription)は、プログラムコードとしてデータを難読化することで制限を回避しているとしていたが、このバグはv25.1で修正されたと付け加えた。
OrdinalsやBRC-20トークンの発行ができなくなる可能性
ルーク氏によると、ビットコインコアはv26でも脆弱性があり、来年のv27リリース前にこの脆弱性に対応したいと説明。この提案が実現するかはまだ不透明だが、脆弱性が修正されればOrdinalsやBRC-20のトークンを発行する機能は使用できなくなると述べた。
さらに、ルーク氏はOrdinalsとBRC-20が存在しなくなった場合、マイナーが収入を失うことに関するコミュニティの疑問を明確にした。ビットコインは大多数のマイナーが正直であり、ブロックチェーンに害を及ぼさないという合意の下で機能していると述べている。
ビットコインコミュニティはOrdinalsとBRC20のサポートを終了することについて批判を続けている。OrdinalsとBRC20がコミュニティに導入された後、マイナーの利益は改善されていた。
参考:発表
画像:Shutterstock
関連記事
ビットコイン相場の肝は「3~4月」 相場を追う上で重要な2つのポイントとは—— 楽天ウォレットシニアアナリスト・松田康生
ブータンがビットコインの大規模マイニング施設を建設 衛生画像で判明