ビットコイン(BTC)マイニングマシン開発大手のビットメイン(Bitmain)は25日、市場のシェア率拡大化を図るべく、最新マイニングマシンを発表した。
ドバイで開催された「Blockchain Life 2023 Forum」で発表された最新マシン「Antminer T21」は、高温での動作に最適な空冷テクノロジーを持ち、電力消費量が格段に抑えられるという。2024年1月に出荷を開始する予定だ。
Antminer T21はビットコインにとって重要なSHA256マイニングアルゴリズムを用いて毎秒190テラハッシュという驚異的なコンピューティング能力と1テラハッシュあたり19ジュールのエネルギー効率を特徴としている。
SHA256は電子署名に使われるハッシュ関数の1つ。ビット長は256ビットで、データの送信側と受信側でハッシュ値を比較することで、通信途中で原文が改ざんされていないかどうかを検出することができる。
同社は過去数か月いくつかの新製品を発表してきた。具体的には7月にファイルコイン(Filecoin=FIL)のマイニングリグ、8月にカスパ(Kaspa=KAS)のマイニングリグとモネロ(Monero=XMR)のマイニングリグを発表している。
また23日には、ゼロ知識証明を利用するブロックチェーンプラットフォームのAleo向けにカスタマイズされたマイニングマシンを発表し、プライバシーを重視したブロックチェーンマイニングも可能としていた。
Antminer T21のリリースでは、11月25日までビットコインの価格下落から購入者を保護する価格保護プログラムが実施されるという。このサービスは、暗号資産(仮想通貨)市場にありがちなボラティリティの変化で顧客を保護するセーフティーネットを提供するビットメインのあたらしい取り組みだ。
ビットメインの競合社であるMicroBTも、最新の製品としてマイニングマシン「WhatsMiner M60」シリーズを発表している。水力、浸漬、空冷機能を搭載した最新マイニングマシンだ。持続可能な開発時代における、再生可能技術の進歩にあわせて、マイニングハードウェアに電力を供給する際のエネルギーの効率性を重視した設計になっているという。
WhatsMiner M66S及びWhatsMiner M66浸漬冷却モデルは、それぞれ298TH/s~270TH/s、276 TH/s~240 TH/sのハッシュレートを実現しているという。両方が18.5J/Tと19.9J/Tという非常に優れたエネルギー効率があるという。
ビットメインとMicroBTは両社ともエネルギー効率性の高いマシンを導入してきた。これにより、マイニングにおいて電力消費量が少なくコスト削減になっている。来年にはビットコインの価格がさらに上昇することが考えられ、マイニングマシンの需要もさらに高まると予想される。
参考:発表1、発表2
画像:発表より引用