ビットコイン(BTC)は27日、前日比約10%となる56,500ドル(約850万円)まで一時高騰した。日本円ベースでみた際には最高値を大幅に更新した形となる。
直近ではイーサリアム(ETH)を中心にアルトコインへの資金流入がみられたが、再びビットコインへの流入が顕著になっている。
背景には、機関投資家によるビットコイン現物ETFの買いが相次いでいることがあげられる。大手資産運用会社ブラックロック(BlackRock)が提供するiShares Bitcoin Trust(IBIT)の取引高は26日に過去最高となる約13億ドル(約1,950億円)に達した。これは取引初日に記録した取引高を更新した格好となる。
また、ブラックロックを除くほかのビットコイン現物ETFの総取引高も同様に初日を超え過去最高となる取引高を記録するなど、機関投資家による関心が急激に高まっている状況といえる。
こうした状況を踏まえ、ブルームバーグのエリック・バルチュナス(Eric Balchunas)氏はX(旧Twitter)において「ビットコイン現物ETFが2年以内に金のETFを追い抜く可能性は十分にある」と言及した。
株式市場の好状況も後押し
現在、半導体大手エヌビディア(NVIDIA)の好決算等を受け、リスク資産への資金流入が相次いでいる。
また、これに関連して米国でNYダウ等、日本でも日経平均がバブル期を上回る過去最高値を記録するなど、個人投資家から機関投資家まで幅広い層が投資を行っている状況だ。注目されている米国での利下げ開始時期は3月からずれ込むものとみられるが、6月には開始される可能性があるとの見方も後押ししている。
一方で、利下げは11月の大統領選まで行われない可能性があるとの指摘もある。先日公開された先月のFOMC(連邦公開市場委員会)議事録によれば、参加者は早期の利下げ開始に難色を示しており、米大統領選とあわせて実際に行われる時期の見通しは不透明ともいえる。
参考:バルチュナス氏X
画像:Shutterstock
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