カナダのデジタル資産運用会社3iQはトロントでソラナ(SOL)の上場取引金融商品(ETP)を上場させるための目論見書を提出したことを発表した。
カナダのデジタル資産運用会社3iQはトロントでソラナ(SOL)の上場取引金融商品(ETP)を上場させるための目論見書を提出したことを発表した。ソラナのETPが承認されると北米で初となる。
3iQはXの公式アカウントで北米初のソラナによるETPをカナダで立ち上げる計画と、カナダのすべての州と準州の規制当局に暫定目論見書を提出したことを発表した。
「3iQ CorpはカナダにおけるThe Solana Fund(QSOL)の新規株式公開に関する暫定目論見書を提出したことを発表します。これにより、当社のイノベーションの実績が継続され、該当する規制当局の承認を得ることができれば、このファンドは北米で上場される最初のソラナ上場投資信託となります」と述べた。
ティッカーシンボル「QSOL」
同社はQSOLというティッカーシンボルでソラナETPを立ち上げる計画で、投資家にソラナの日々の価格変動へのエクスポージャーを提供し、長期的な資本増加を助け、ステーキングで利回りを得ることが目的であると述べた。ステーキングで得た報酬は投資家に還元される。ステーキングによる利回りは6~8%と推定した。
3iQの資産は、カストディアンとしてTetra Trust CompanyおよびCoinbaseCustody Trust Companyとのパートナーシップを結び、コールドストレージに保管、顧客の投資に対する最高レベルのセキュリティを確保する。コールドストレージは顧客資産をサイバー脅威から保護し、安心を提供する。3iQは業界をリードするセキュリティ対策で顧客の投資を保護することに尽力する。
商品の財務面の管理は3iQが行い、Canaccord Genuity Corpが販売代理店となる。
ブルームバーグ・インテリジェンスのシニアETFアナリスト、ジェームズ・セイファート(James Seyffart)氏はこのファンドについて、この投資手段はグレースケールの信託商品に似た、クローズドエンド型ファンドであると述べた。
同氏はまた、米国がビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の先物ETFを立ち上げる前から、3iQがカナダでビットコインとイーサリアムの現物ETFを立ち上げた先駆者であると付け加えた。
3iQの今回の動きは、暗号資産ETFの関心の高まりと一致している。先月、Ark InvestのCEO、キャシー・ウッド(Cathie Wood)氏は、イーサリアム現物ETFの承認を受けて、米国でもソラナ現物ETFについて楽観的な見方を示した。
同様に、リップル社のブラッド・ガーリングハウス(Brad Garinghouse)氏は、今後大幅な規制承認プロセスが待ち受けていることを認めながらも、ソラナのような暗号資産のETFの出現を予測した。
しかし誰もがこの楽観論を共有しているわけではない。CBOEの副社長兼ETF上場グローバル責任者であるロブ・マロッコ(Rob Marrocco)氏は、資産の先物市場が存在しないことを指摘し、ソラナのような暗号資産の現物ETFが短期的に承認される可能性について懐疑的な見方を示している。