米商品先物委員会(CFTC)は7日、破綻した暗号資産(仮想通貨)取引所FTXとその傘下企業アラメダ・リサーチ(Alameda Research)が賠償金2兆円に同意したことを発表した。
裁判官は7日、CFTCとFTX及びアラメダ・リサーチとの和解を承認した。この和解案は今年夏に提出されており、裁判官の承認を待っていた。
和解の一環としてFTXとアラメダは賠償金として87億ドル(約1兆2,789億円)、さらに不正利益返還金として40億ドル(約5,880億円)を支払うことになった。
資金は被害者である債権者に返還される予定であり、CFTC自体は民事罰金を請求せず何も受け取らないと述べた。この合意により、CFTCによる、FTXおよびアラメダ、元CEOのサム・バンクマン=フリード(Sam Bankman=Fried)に対する訴訟は終了となる。
合意の一環として、FTXとアラメダはビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、USDTを含むがこれらに限定されない「あらゆる商品権益やデジタル資産商品を保有すること」が禁止されている。
また、「デジタル資産商品」の購入や販売のための資金の受け取りや受領も禁止されている。
この命令では、FTXが商品取引法(CEA)およびCFTC規制に違反したと認定しており、CEAおよびCFTC規制のさらなる違反、ならびに取引および登録の禁止に対する差し止め命令を課している。FTXとアラメダに対する訴訟においてCFTCに協力もしなければならない。さらに、FTXとアラメダが顧客に対して重大な虚偽の説明と不正行為を行ったと認定している。
裁判所はFTXが「暗号資産を売買する最も安全で簡単な方法である」と宣伝し、ビットコインやイーサリアムなどのデジタル資産を含む顧客資産がFTXにより「保管」されたと指摘し、FTXは一般原則として顧客資産をFTX自身の資産から分離していると述べていたが、実際には顧客資産が混在し、不正流用されていた。
デジタル資産法を策定すべきと指摘
CFTCのロスティン・ベーナム(Rostin Behnam)委員長は、「FTXは昔ながらの戦術を使って、暗号資産史上にアクセスできる安全で安心な場所であるという幻想を作り出した。しかし不正行為を特定し、最終的に崩壊を防ぐためのガバナンス、顧客保護、監視などの基本的な規制ツールがまったく存在しなかった。私が長年言ってきたようにこれは氷山の一角に過ぎない。規制のギャップを埋めるためのデジタル資産法がなければ、事業体は健全な規制のこれらの基本的なツールなしで影裏に活動し続け、欺瞞的な慣行を悪化させ、顧客を騙し続けるだろう」と見解を述べた。
FTXは先月、債権者に対して破産手続きの縮小計画案を送付しており、現在も破産手続きが継続している。
現在の計画では、裁判所の承認前に債権者の支援が必要となり、債権者は請求額の100%以上を受け取ることになるが、その価格は取引所が破産を申請した2022年11月の水準に固定されており、現在の価格と比べるとかなり低い。
参考:CFTC発表
画像:Shutterstock
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