国内暗号資産(仮想通貨)取引所コインチェックは27日、USDコイン(USDC)を発行、運営する米サークル(Circle)と提携したことを発表した。日本市場におけるUSDコインのアクセス拡大を見据える。
今回の提携の目的は、コインチェックで今まで国内未上場だったUSDCを上場させることだ。
USDコインはドルと1対1で交換できるステーブルコイン。サークル社が公表している2023年12月USDコインリザーブレポートによると、時価総額は約270億ドル(約4兆円)を誇り、シェア率でテザー(USDT)に次ぐ2位に位置している。
USDコインの裏付け資金は、保有者保護のためサークル社の事業運営資金と分別管理され、大手金融機関に預託されている。USDコインは累積で12兆ドル(約1,800兆円)以上のオンチェーン取引の実績を持っており、デジタル・ネイティブの価値保蔵手段として、価値単位として、決済イノベーションとして世界で活用されている。
コインチェックは暗号資産取引所サービスとして2014年のサービス提供開始以来、本人確認済み口座数が191万口座となっている。コインチェックでUSDコインを上場させることで、国内でのUSDコインの取り扱いが簡単かつ急速に広がる可能性がある。
サークル社CEOのジェレミー・アレール(Jeremy Allaire)氏は声明で「コインチェックとの協力関係は日本市場におけるUSDコインの安定性と信頼性の構築における基盤となります。コインチェックと協力し、日本におけるデジタル金融の新時代を切り拓くことができることを大変嬉しく思います」と述べた。
また、コインチェックの取締役会長兼マネックスグループ株式会社代表執行役会長の松本大氏は声明で「ステーブルトークンのグローバルスタンダードであるUSDコインを日本に導入し、ジェレミーとサークルチームとともに、日本の暗号資産市場とブロックチェーンエコシステムをさらに発展させることを大変嬉しく思います」と述べた。
参考:発表
画像:発表より引用
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