イーサリアム(ETH)のメインネットにおいて、一時検証されたブロックを確定するファイナライズが行われていなかったことがわかった。
発生した日時は日本時間12日未明で、約30分にわたってファイナライズが停止した。
現在は復旧しており、イーサリアムのコア開発者は原因を調査していると述べている。一部では一時的にバリデータの参加率が減少したことが原因として考えられるとの声もある。
ファイナライズは、取引を検証しブロックが正しいものであるとして確定させ、以降その内容を変更できないようにするものだ。
ファイナライズが完了しない場合、二重支払いや取引の改ざんを行うことが理論上可能になるため、今回イーサリアムネットワーク内における不正リスクが高まったこととなる。
なお、ファイナライズが完了しない不具合が発生したものの、取引やブロック生成自体は行われていた。取引の検証がさまざまなソフトウェアで行われていたことにより、イーサリアムネットワーク全体の機能が維持されたとの指摘もある。
Diversfy Nowによれば、特定のソフトウェア使用率の占有率が33%以下になることで、今回のようなファイナライズの停止は防げる可能性が高いという。
つまり、一部に依存するのではなく、さまざまなソフトウェアにより検証が行われることで、ネットワークの堅牢性が高まるということになる。
参考:Diversfy Now
画像:Shutterstock