LINEが独自開発した「LINE Blockchain」から昨年リブランディングしたフィンシア(Finschia:FNSA)は15日、韓国のカカオ子会社であるグラウンドX(Ground X)が手がけるブロックチェーン・クレイトン(KLAY)とメインネットを統合すると発表した。
今後、両プロジェクトをそれぞれ運営するフィンシア財団とクレイトン財団は統合に向けたタスクフォースチームを設置し、アブダビを拠点とする統合財団の設立等を進めるという。
統合に伴い、それぞれのネイティブトークンであるFNSAとKLAYも統合することとなる。
あらたなトークンは第2四半期にリリースされる予定で、トークノミクスも一新するとしている。なお、新トークノミクスの導入に伴い、すでに発行されているトークンの22.9%(3億8,400万ドル=約577億円)をバーンするとしており、3段階にわたるバーンモデルも導入すると説明している。
メインネットはCosmWasmとEVMをサポートし、これまで以上に分散化されたネットワークを開発するとしている。
フィンシア財団及びクレイトン財団は先月、両者の統合案を提案していた。発表によるとフィンシア財団側の投票率は100%で、賛成率は95%だったという。また、クレイトン財団側の賛成率は90%となり、双方ともに賛成多数で提案は可決された。
両者は今回のメインネット統合により、45社のガバナンスメンバー及び420に及ぶdApps、そして2億5,000万人以上ものウォレットユーザーが参加するアジア最大のWeb3.0エコシステムが構築されることになると述べた。
双方ともに多数のユーザーを抱える
今回統合が決定したフィンシアは、昨年LINEのグループ会社であるLTP (LINE TECH PLUS PTE. LTD.)を通じて、非営利団体であるフィンシア財団が運営する体制に移行した。
ガバナンスメンバーは「LINE BITMAX」等を手がけるLINE Xenesisを始めとするLINE傘下や、ゲーム大手セガ、ソフトバンクなどが名を連ねる。
一方、クレイトンは韓国を中心に多数の利用者を抱えるカカオを親会社として開発されたブロックチェーンとして、2019年に誕生。KLAYは国内暗号資産(仮想通貨)取引所ビットバンクなどで取り扱われている。
LINEとカカオはともに多数のユーザーを抱えていることから、統合されたエコシステムが普及することでWeb3.0領域においてさらに存在感を見せていく可能性がある。
参考:フィンシア発表、クレイトン発表
画像:発表より引用
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