大和証券グループとクレディセゾンの合弁会社であるFintertechは10日、イーサリアム(ETH)のステーキングを活用した暗号資産(仮想通貨)レンディングサービス「デジタルアセットステーク(消費貸借)」の提供を開始した。
デジタルアセットステークとは、顧客が保有するイーサリアムをFintertechに貸し出すことで、貸借料としてイーサリアムを受け取ることができるサービス。Fintertechは顧客より借り入れたイーサリアムをステーキングすることで、暗号資産を保有する顧客に持続的な収益を提供していくと述べている。
貸借料率は月次更新となり、8月は年率2.3%の報酬を得ることが可能だ。貸借料は複利形式で毎月自動的に貸出残高に付与される。
なお、最低貸出数量は10ETHからとなり、追加貸出は0.01ETHから可能。100ETH以上は応相談となっている。また、Fintertechが提供するサービス「デジタルアセット担保ローン」に暗号資産の出し入れなく切り替えが可能であると説明している。
Fintertechは発表で、暗号資産の誕生以降、技術面での成熟や法整備を経て着実にその裾野を拡げつつある一方、法定通貨における預金やローンなどの金融サービスは暗号資産領域ではまだ限られていると指摘する。
そうしたなか、同社では暗号資産を保有する顧客への持続的な収益機会を提供するべく、あらたにステーキングを活用したサービスを開始したという。
サービス提供に伴い、ステーキング領域等で実績を有するBlockdaemonと協力する。これにより、高品質かつ安全性の高いステーキングを実現したと語る。
Fintertechは2020年4月に暗号資産を担保に法定通貨を融資するデジタルアセット担保ローンの提供を開始。その後、2021年11月には個人向けにも同サービスの提供を開始した。
参考:発表
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