フォーブスが、世界で最も信頼できる「暗号資産(仮想通貨)取引所とマーケットプレイス」のランキングを発表した。このなかで、国内暗号資産取引所もランクインした。
今回のランキングは「ビットコイン(BTC)及びイーサリアム(ETH)の保有量」「規制遵守」「透明性」「取引量」などをもとに構成された。トップ10に名を連ねた暗号資産取引所は下記の通りだ。
- コインベース(Coinbase):米国
- CMEグループ(CME Group):米国
- ロビンフッド(Robinhood):米国
- アップビット(Upbit):韓国
- デリビット(Deribit):ドバイ
- ビットスタンプ(Bitstamp):ルクセンブルク
- クリプトドッドコム(Crypto.com):シンガポール
- クラーケン(Kraken):米国
- フィデリティ(Fidelity):米国
- LMAX Digital:ジブラルタル
1位となったのは米大手暗号資産取引所コインベースだった。また、2位にCMEグループ、3位にロビンフッドと、米国の暗号資産取引サービス提供企業が続く形となった。
1位のコインベースは取引所サービスに加えて、カストディアンとしても需要を集める。同社は世界のビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の供給量の約13%、取引所で保有されている全暗号資産の40%を管理している。これが信頼性における重要な指標になっているという。
コインベースは現在、SEC(米証券取引委員会)と法廷闘争中にある。それでも、規制面で最高点を獲得した。これについて、コインベースを取り巻く問題が刑事事件のようなものではなく民事的なものである点をあげている。
また、コインベースは監査の質や機関投資家からの需要という点でも高い評価を受けた。2022年にフォーブスが発表した同様のランキングでもコインベースはトップだった。なお、3位にランクインしたロビンフッドもコインベースと同様にSECとの法定闘争に向け準備を行なっている状況だ。
2位にランクインしたCMEグループはシカゴ・マーカンタイル取引所を運営している、暗号資産取引に特化しているわけではないが、暗号資産の先物取引において最大規模の取引量を誇る。ETFの発行会社たヘッジファンドなどがシカゴ・マーカンタイル取引所の先物価格を参考にしており、業界にとって重要な働きをしているとして評価された。
このランキングでは大手暗号資産取引所バイナンス(Binance)やMEXCなどの著名な暗号資産取引所はランクインしなかった。フォーブスは理由について、法規制違反や当局の監視そのものの信頼性をあげており、内部統制なども加味してこれらの取引所を除外したと説明している。
さらに、フォーブスが前回発表したランキングではトップ60までが紹介されていたが、より信頼性や透明性を考慮する形でトップ20までに変更したという。
トップ20に日本の暗号資産取引所が4社ランクイン
トップ10までに名を連ねてはいないものの、20位までには日本の暗号資産取引所が4社ランクイン。11位にbitFlyer、13位にビットバンク、14位にGMOコイン、20位にコインチェックと続いている。
このほか、アジア勢では韓国のビッサム(Bithumb)や香港のハッシュキー(HashKey)もランクインしており、トップ10に入ったアップビットを含めアジア勢の台頭が顕著であった。
参考:フォーブス
画像:Shutterstock
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