世界各国で展開されている既存のビットコインETFが、ビットコインの最大供給量である2,100万BTCのうち、3.8%にあたる約79万3,034BTCを保有していることがわかった。データ分析企業コインゲッコー(Coingecko)が調査した。
このなかには現物ETFへの転換についてSECの承認を待っているグレースケール(Grayscale)が提供するグレースケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)も含まれているという。GBTCを除くと、既存のETFはビットコインの最大供給量の0.8%を保有しているようだ。
コインゲッコーによると、世界最大のビットコインETFは、XBTプロバイダーのBitcoin Tracker One(COINXBT)で、総資産は71億1,000万ドル(約1兆300億円)であるという。2015年にスウェーデンで設立され、暗号資産ETFとしても総合でトップにランクしているという。
2番目はProShares Bitcoin Strategy ETF(BITO)。米国で設立されたビットコイン先物ETFで、BITOの総資産は16億4,000万ドル(約2,375億円)。3番目はPurpose Bitcoin ETF(BTCC)であった。カナダで設立されたBTCCは総資産15億5,000万ドル(約2,240億円)を誇る最大のビットコイン現物ETFとなっている。
なお、14銘柄にのぼるビットコイン現物ETFがランキングのトップ20に入っているが、総資産に占める割合は38.5%であるという。
対照的に、6つのビットコイン先物ETFは全体の総資産の61.6%を占めているとしている。これは従来の金融機関がビットコイン自体ではなく、ビットコイン先物に投資を行っているからだと説明している。
現在、ETF発行企業が管理しているビットコインはごく一部に過ぎない。しかし、2024年の早い時期に承認されると予測されているビットコイン現物ETFが誕生すれば、投資家の需要は圧倒的に高まることが見込まれている。
増加する企業のビットコイン保有
企業によるビットコイン保有量では、先述の通りグレースケールが最も多い62万2,657BTCを保有している。これはビットコイン最大供給量の3.0%に相当する。
また、ビジネスインテリジェンス及びソフトウェア開発企業のマイクロストラテジー(MicroStrategy)は約17万4,530BTCを保有し2位に位置している、次点ではBlock.oneが約16万4,000BTCで続く。
今後、世界最大の資産運用企業ブラックロック(BlackRock)が申請するビットコイン現物ETFが承認されれば、同社が最も多くビットコインを保有することも予想されている。
参考:調査
画像:Shutterstock
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