HashKeyグループ傘下のHashKey Exchangeは3日、香港証券先物委員会(SFC)より個人投資家向け暗号資産(仮想通貨)交換業のライセンスを付与されたと発表した。香港において個人向け暗号資産取引所のライセンスが付与されるのは初めてとなる。
香港では暗号資産取引所などの暗号資産サービスプロバイダー(VASP)に関するあらたなライセンス制度を導入する法案を昨年12月に可決。その後、今年6月1日に法律が施行された。
この法律ではライセンスを取得した事業者によるガバナンスや開示情報、そしてトークンの承認基準等を規制し、個人投資家保護に重きを置いた。
特にトークンの承認では時価総額が高いもので、なおかつ最低でも2つのプロパイダーによって指数が組まれていることが条件に含まれるなど、より条件が厳しいものとなっている。
HashKey Exchangeによると、今回取得したのはタイプ1(証券取引)及びタイプ7(自動取引サービスの提供)のライセンスになるという。
取引ペアとしては、下記7つを提供する。
- BTC/USDC
- BTC/USD
- ETH/USDC
- ETH/USD
- SPiCE/USDC
- USDT/USD
- USDT/USDC
なお、HashKey Exchangeでは今回のライセンス取得を受け、機関投資家・プロ投資家向けのデジタル資産取引所として運営されてきたHashKey Proが統合された。
HashKeyグループにおけるCOOのリビオ・ウェン(Livio Weng)氏は発表で、「香港で初めてリテールユーザー向けに認可された取引所になったことを嬉しく思う」とコメント。さらに、「香港で認可された取引所が登場し、規制の枠組みがさらに明確になることで、業界の透明性が高まり投資家の信頼が大きく向上する」と続けた。
今回ライセンスを取得したHashKey Exchange の親会社に当たるHashKeyグループは機関投資家向けにデジタル資産への投資機会支援を行うほか、法人に対しブロックチェーンテクノロジーの活用及び導入支援を行っている。
日本でも金融庁より暗号資産交換業のライセンスを付与された東京ハッシュが事業を展開している。このほか、シンガポールでもグループ企業がシンガポール金融管理局(MAS)よりライセンスを取得している。
参考:発表
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