ブルームバーグのアナリストは、ブラックロック(BlackRock)のビットコイン現物ETF「アイ・シェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)が、ビットコイン(BTC)半減期後の4月末までにグレースケール(Grayscale)が提供する「グレースケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)」を追い抜くだろうと分析した。
ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリストであるエリック・バルチュナス(Eric Balchunas)氏はX(旧Twitter)で「GBTCはIBITに比べて現在23億ドル(約3,560億円)リードしている。ビットコインのモンスターラリーがあれば少し遅れる可能性があるが、4月30日には確実にオーバー/アンダーとなる日になると思う」と述べた。
先週、米国で最大規模を誇る2つのビットコイン現物ETFの資産格差は約40億ドル(約6,185億円)だった。ブラックロックのIBITは、承認される前からグレースケールの資産を上回るであろうと予測されていた。
GBTCは2013年に投資信託として取引を開始。当時は認定された投資家と機関投資家のみ取引することができた。同ETFの運用資産は2021年11月に430億ドル(約6兆6,500億円)を超えた。しかし暗号資産(仮想通貨)市場の低迷が訪れると、同ETFの運用資産残高は一時的に100億ドル(約1兆5,400億円)を下回った。
今年1月、SEC(米証券取引委員会)がGBTCのETF転換を承認した際、同ETFの資産は286億ドル(約4兆4,200億円)相当だった。その後、投資家が手数料の低い競合ETFに乗り換え始めたため、GBTCの運用資産は195億ドル(約3兆円)まで減少した。
今月初め、グレースケールのCEOであるマイケル・ソネンシャイン(Michael Sonnenshein)氏は、FTXを始めとした暗号資産関連企業の破産に関連したGBTCの売却を非難し、「(GBTCは)暗号資産エコシステムの一部の破産財団内の担保だった」と述べた。破産した企業がGBTCを売却したことが資産流出の主な原因であり、落ち着いた現在は、資産減少は止まると主張していた。
参考:バルチュナス氏X
画像:Shutterstock
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