NTTドコモは4日、マネックスグループ及び同社子会社であるマネックス証券と資本業務提携契約を締結したと発表した。
この一環で、マネックス証券が株式移転で設立する中間株式会社の株式及び議決権割合の約49%を保有する。これに伴い、マネックス証券はドコモの連結子会社となる。
中間株式会社の名称は「ドコモマネックスホールディングス」で、譲渡等の実行日は来年1月4日の予定だ。
業務提携を通じて、ドコモは「d払い」を通じた資産形成サービスの提供に踏み切る。「dポイント」や「dカード」、「dアカウント」等をマネックス証券と連携させ、利用機会を拡大させることでこれらのサービスの存在価値を高めていく構えだ。
ドコモは資産形成サービスのほか、情報コンテンツや教育サービスなどの提供も行う。ドコモショップ等でセミナーを開催し、顧客の投資知識及び金融リテラシーの向上を後押しするとしている。
また、今後はSTO(セキュリティトークン・オファリング)を始めとした金融商品の開発・販売を実施し、顧客のニーズに対応していくと説明した。
9,600万にも及ぶdポイント会員基盤を有するドコモの参入は大きなインパクトを与える。ネット証券大手のマネックス証券を子会社化することで、金融業界でも存在感を示していくこととなる。
▶︎両社の具体的な取り組み
マネックスグループは傘下に暗号資産(仮想通貨)取引所コインチェックを有し、Web3.0領域に進出している。
また、ドコモは昨年10月に国内発パブリックブロックチェーン・アスターネットワーク(Astar Network)とWeb3.0普及に協力して取り組む基本合意を締結。その後、Web3.0関連の新会社を設立し6,000億円相当を投じて正式にWeb3.0領域へ進出することを表明していた。
今回の発表で、ドコモはあらたな金融商品の開発や販売を行うと述べていることから、今後Web3.0領域での動きも加速させていく可能性がある。
参考:発表
画像:発表より引用