SBIホールディングスは先月27日、アラブ首長国連邦(UAE)に本拠を置き、エンタープライズに特化したブロックチェーン・XDC Network(XDC)を展開するTradeFinex Tech Ltd.と合弁会社を設立したことを発表した。
目的は貿易金融の効率化だ。TradeFinex Techとの合弁会社の名称は「SBI XDC Network APAC株式会社」となる。
XDC Networkは2017年に設立された貿易金融の効率化を目的として設計されたコミュニティ主導のプラットフォームだ。高速かつ高セキュリティで低コストなブロックチェーンを目指しているほか、トークン化された債券等の現実資産(RWA)や、貿易資産のトークン化、貿易文書の電子化などに利用可能で、世界の貿易業務を円滑に進めるためのスマートコントラクトシステムを提供している。
SBIはこれまで、XDC Networkと暗号資産(仮想通貨)取引所SBI VCトレードによるパートナーシップを通じて、国内で唯一XDCトークンの取り扱いを開始。そのほか、関連する各種サービスも提供してきた。
今後の展開として、XDCトークンの取り扱いのみならず、貿易金融やクロスボーダーペイメント等を中心としたグローバルな経済活動において、XDC Networkの持つブロックチェーンを用いたユースケースの拡大化に取り組んでいく。
合弁会社の設立に伴い、コーポレートサイトを開設。日本国内におけるXDC Network関連情報のローカライズから、XDCトークンの取り扱いを希望する暗号資産取引所に対するサポート、サブネット/レイヤー2企業とのパートナーシップ拡大など、XDC Networkが持つ革新的なソリューションを広く提供していく情報拠点を目指すとしている。
XDC NetworkとCordaの接続に関する実証実験を開始
SBIは合弁会社設立後第1号となる取り組み案件として、XDC Networkと、SBI R3 Japanが手がけるCorda及びIMPEL GLOBAL,INC.が提供するCorda Bridgeを接続する実証実験を開始した。
同実験では企業間取引において発生するFIAT決済を、CordaとCorda Bridgeを介してXDCで行うものだ。プライベート、パブリック両面で利用できるハイブリッド型ブロックチェーンを活用することで、取引情報などのプライベートな領域と、価値の移転といったパブリックな領域を含む決済をワンストップで行うことが可能になると説明している。
▶︎引用元:SBI ホールディングス
参考:発表
画像:発表より引用
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