大手オークションハウスのサザビーズ(Sothebys)は、2023年のデジタルアートの売上が3,500万ドル(約50億円)に達したと明らかにした。
この結果はデジタルアートに高い需要があることを明らかにするだけでなく、サザビーズの同領域における地位を確立させるものになったといえる。
昨年、サザビーズはデジタルアート専用の世界初となるライブオークションを実施した。参加者は300名にのぼり、1,200万ドル(約17億円)という驚異的な売上を達成している。
また、デジタルアーティストのドミトリーチェルニアック(Dmitri Cherniak)氏が制作した「Ringers#879(The Goose)」を620万ドル(約9億円)で販売し、デジタルアート作品の手数料としては過去最高額を記録した。
サザビーズは2023年を通して、デジタルアートのみに焦点をあてたオークション、デジタルアートを現代美術に組み込んだオークションを25件以上開催。さらにNFTの二次流通市場として、独自のオンチェーンマーケットプレイス「Sotheby’s Metaverse」や、ジェネレーティブアートの世界を拡大するプロジェクト「Gen Art Sotheby’s」も立ち上げた。
Gen Art Sotheby’sはアルゴリズム駆動形アートの可能性を示し、コレクターに見た目だけでなく、アートとテクノロジーが交差するアートを提供するというものだ。
サザビーズの副社長兼デジタルアート・NFT部門責任者のマイケル・ボウハナ(Michael Bouhanna)氏は、2023年を「デジタルアートにとって最もエキサイティングな年の1つ」と呼び、今後はクリエイターのサポートと主要市場戦略の強化に注力していくと述べた。
また、クリエイターをサポートし、世界中の顧客に作品を紹介するためのプラットフォーム構築を計画しているという。注目されるデジタルアートのオークションを開催するだけでなく、バーチャル展示やデジタルプラットフォーム、著名デジタルアーティストとのコラボレーションなども行っていくとしている。
参考:発表
画像:Shutterstock
関連記事
ディズニー、ダッパーラボとNFTマーケットプレイス「Disney Pinnacle」をローンチ
コナミ、NFTマーケットプレイス「リセラ」をリリースへ 初のWeb3.0プロジェクトも公表