米電気自動車大手テスラ及び航空宇宙事業を手がけるスペースXが、ビットコイン(BTC)の購入を再開した可能性が浮上した。オンチェーン情報ツール・アーカム(Arkham)の追跡により明らかになった。
アーカムによれば、テスラは68のアドレスで11,510BTCを保有しているという。1月末に発表された決算書類では9,720BTCを保有していると記載されていたため、そこから1,780BTC増加した形となる。また、スペースXは28のアドレスで8,285BTCを保有している。
テスラとスペースXはビットコインを支持するイーロン・マスク(Elon Musk)氏が率いていることで知られる。ビットコイン現物ETFや今後訪れるビットコインの半減期等のポジティブな要因を加味して購入再開に踏み切った可能性がある。
2021年にビットコインを購入
テスラは2021年1月に当時15億ドル相当のビットコインを購入した。その後、テスラ製品の購入手段としてビットコイン決済を導入したが、マイニングに多くの電力を用いることに対して懸念を表明し、サービスを中止した。ビットコイン決済の中止以降は前向きな動向はみられず、2022年には29,160BTCを売却している。
テスラがビットコイン決済を再開することや、自社サービスに取り込むことは依然として不透明だが、今後も継続的に買い増ししていく可能性も考えられる。
なお、マスク氏はX(旧Twitter)のオーナーでもある。
Xは万能アプリ化を目指しており、マスク氏は金融関連サービスを強化する意向を示している。すでに決済サービスの提供についても言及されているが、暗号資産(仮想通貨)への対応については当面考えていないといった姿勢をみせている。
しかし、テスラやスペースXにおいてビットコインの購入が再開されたことにより、Xにおいても今後何かしらの動きがみられる可能性が出てきたといえる。
参考:アーカム投稿
画像:Shutterstock
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