暗号資産(仮想通貨)や株式等の取引サービスを手がけるeToroは13日、Twitterと提携したことを発表した。これにより幅広い資産の価格表示や、TwitterユーザーがeToroを通じて暗号資産等の取引を行えるようになった。
この機能はTwitterが昨年12月に導入した「$Cashtags」を利用したもので、「$」の後に一部暗号資産や株式のティッカーを入力するとリアルタイムの価格が表示される。
ビットコイン(BTC)であれば、「$BTC」と入力することで価格やチャートが表示され、下部にある「View on eToro」をタップすることで取引画面に移行することが可能だ。
eToroのCEO兼共同創業者であるヨニ・アシア(Yoni Assia)氏は発表で、「Twitterは、個人投資家のコミュニティにとって重要な役割を担っており、何百万人もの一般投資家が金融ニュースにアクセスし、知識を共有し、会話する場所となっている」と述べ、こうした要素はeToroのビジョンともマッチするとの考えを示した。
eToroによると、$Cashtagsを通じた検索数は提供開始からすでに4億2,000万件を超えているという。また、最も検索されているものとしては$TSLA(テスラ)や$SPY(SPDR S&P 500 ETF)をあげ、$BTCもトップ5に入ると説明している。
なおTwitterについては先日、CEOのイーロン・マスク(Elon Musk)氏が所有する「Xコーポレーション」との合併が裁判資料より明らかになった。これにより、Twitterの社名が消滅したことになる。
マスク氏は兼ねてよりTwitterの「スーパーアプリ化構想」を掲げており、金融や決済等、幅広い機能の拡充を図ってきた。
今年1月には、Twitterが決済機能を開発していることが明らかになっている。まずは法定通貨への対応を行い、将来的には暗号資産決済への対応も行うものとみられる。
今回発表されたeToroとの提携は、マスク氏が掲げる計画の足掛かりになるといえる。
参考:eToro発表、裁判資料
画像:Shutterstock