決済大手Visaは4日、Web3.0テクノロジーを活用したあたらしいロイヤルティプラットフォームを企業向けに提供することを発表した。
このプロジェクトを進めるにあたり、VisaはエンタープライズWeb3.0プラットフォームを手がけるスマートメディア・テクノロジーズ(SmartMedia Technologies)と提携する。このプラットフォームで各ブランド企業は、エンドユーザーにWeb3.0ロイヤルティプログラムを提供できるようになる。
Visaはゲーム化された景品やARを活用した宝探し、あらたなロイヤリティポイント獲得方法などの没入型プログラムを通じて、各企業はデジタル世界や仮想空間にいる次世代の顧客と出会うことが可能になると説明している。
VisaのSVP兼発行ソリューション・グローバル責任者のキャスリーン・ピアーズ・ギルモア(Kathleen Pierce-Gilmore)氏は「消費者はあたらしい方法でブランドと関わりたいと考えているが、従来のロイヤルティプログラムはこの10年進化していない」と指摘。
その上で、「Visaの革新的なデジタル・ロイヤリティ・ソリューションは、ブランドによる顧客の取引に対する報酬だけでなく、顧客の積極的な関与に対する報酬を提供し、安全でシームレス、そして没入感のあるデジタル及びリアルな体験への道をすぐに切り開く」と語った。
ロイヤリティにブランド企業との交流や楽しさを求める消費者が増加
Visaの調査によると現在、多くの消費者はロイヤルティプログラムから得られる価値について、あらたな期待を抱いているという。購入やロイヤリティだけでなく、ブランド企業との関わりや交流のほか、楽しさがあり、簡単かつやりがいのあるものを望んでいるようだ。
これは世界中の消費者の77%以上が現実世界の体験を重視しており、60%が自分の好みにあった厳選された体験を望んでいるという調査からも明らかだと述べている。
スマートメディア・テクノロジーズのCEOであるタイラー・メビウス(Tyler Moebius)氏は「我々のWeb3.0プラットフォームは、Visaのデジタル決済ソリューションとシームレスに統合されており、ブランドが消費者とつながるためのエクスペリエンスを提供する。モバイル決済ファーストの世界でブランドと消費者間の価値交換を再定義していく。我々は消費者によって魅力的かつやりがいのある体験を提供することに尽力する」と述べた。
スマートメディア・テクノロジーズは2018年に設立され、ブランド企業がWeb3.0のエンゲージメントとロイヤリティプログラムを提供できるプラットフォームを提供している。これまでに、アメリカン・エクスプレスやバーバリーなどと提携している。
参考:発表
画像:Shutterstock
関連記事
ポイントサービス「Ponta」が約1億人を対象としたWeb3.0サービスに対応へ
マスターカード、CBDCパートナープログラムを開始 リップルやコンセンシスなどが参加