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【NEWS】自民党web3プロジェクトチーム、Web3.0企業の会計監査に関するガイドライン公表 IEOに焦点

2023/09/11Iolite 編集部
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【NEWS】自民党web3プロジェクトチーム、Web3.0企業の会計監査に関するガイドライン公表 IEOに焦点

Web3.0企業の会計監査に関するあらたなガイドライン

自民党のweb3プロジェクトチームは6日、Web3.0企業の会計監査に関するあらたなガイドラインを発表した。

web3プロジェクトチーム事務局長の塩崎彰久衆議院議員によれば、このガイドラインの発表前に同プロジェクトチームはJCBA(日本暗号資産ビジネス協会)及びJICPA(日本公認会計士協会)と共同で勉強会を開催。

JCBAはJVCEA(日本暗号資産取引業協会)と共同作成した「暗号資産発行者の会計処理検討にあたり考慮すべき事」を、JICPAは「Web3.0関連企業における監査受嘱上の課題に関する研究資料」をそれぞれ公表している。今回の発表はこの2つの公表資料にもとづくものだ。

暗号資産発行者の会計処理に触れるにあたり、国内で実施されるIEOが焦点となった。

IEOはトークンの発行体となる事業者が暗号資産取引所を介して資金調達を行う手段。暗号資産取引所が審査及びモニタリングを行うことで、かつて行われていたICOと比べて信頼性が担保されている点が特徴だ。

国内では令和5年度税制改正により、条件を満たした自社発行トークンについては法人税の期末時価評価課税の対象から除外されることになったため、今後IEOの実施例が増加するものとみられている。国内では現時点で4例が実施されている。

しかし、IEOは暗号資産を活用したあらたな仕組みであるため、参考事例がなく会計基準上の指針がないとJCBAは指摘する。

また、トークンを発行する事業者を始め、会計実務者や監査法人の間で取引の理解が進んでおらず、会計監査を受ける上場企業等によるIEOが困難な状況にあるとした。

JCBAはこうした課題を受け、暗号資産の発行に関連する会計上の取り扱いを考えるにあたり、理解が求められる取引の実態を日本の規制環境を踏まえて明らかにする必要があるとし、今回資料の公表に至ったと説明した。

資料によると、現時点ではIFRS(国際財務報告基準)や米国会計基準、日本の会計基準において暗号資産の発行に関する直接的な参考指針は公表されていない。

そのため、暗号資産発行者は既存の会計基準を参照し、自ら会計方針を定め会計処理を行うことに加え、必要な開示を行うべきだと述べている。

また、会計処理上の検討ポイントとしては、提供する財及びサービスがどういったものであるか、暗号資産と発行者が獲得する対価との対応関係、返金などの罰則、免責事項の法的有効性、譲渡制限の開示、バリュエーションモデルなどがあげられた。

今後、スマートコントラクトの内容に契約関係を見出すことや、デジタル資産の事実上の支配に対する私法上の整理など、国際的な議論を概観し検討する必要があるとしている。

IEOを巡ってはJCBAとJVCEAが連携し、開発者及び創設者などプロジェクト側に対してトークンの上場時における売買制限を設けることを検討していることが日本経済新聞の報道によって明らかになっている。

このほか、上場直後の価格暴落を防ぐ施策も検討しているとし、株式市場を参考にしたルールを整備する構えだ。

参考:自民党web3PT,JCBA
画像:Shutterstock

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