Web3.0暗号資産メタバース

「WebX2024」Ioliteが手がけた豪華セッションを徹底レポート!

2024/08/29Iolite 編集部
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「WebX2024」Ioliteが手がけた豪華セッションを徹底レポート!

Web3,0業界の豪華な面々がセッションを彩る

アジア最大級のWeb3.0カンファレンスとして開催された「WebX2024」。Ioliteを発行する株式会社J-CAMは、プラチナスポンサーとして本カンファレンスに参加した。

また、J-CAMブースでは、2日にわたりWeb3.0業界の有識者によるブースセッションを開催。暗号資産やステーブルコイン、決済領域やブロックチェーンゲームなど、幅広いテーマについて触れ、業界の今を赤裸々に語ってもらう場となった。

今回は、J-CAMブースでのセッションをレポートとしてまとめていく。

ブースセッション1日目

せきぐちあいみが見据える「メタバース」

J-CAMブースのセッションでトップバッターを飾ったのは、グローバルで活躍するVRアーティスト・せきぐちあいみ氏だ。せきぐち氏にはメタバースの未来像について語ってもらった。

まずガジェットの面でせきぐち氏は、Metaが開発するOculusからAppleのApple Vision Proへと軸足が移行しつつあるなかで、それぞれの特性や、実現できることとできないことについて言及。Apple Vision Proが空間コンピューティングに焦点を当てていることから、既存のガジェットとの比較などについても語った。また、セッションでは実際にApple Vision Proを活用して絵を描いてもらう場面もあった。

メタバースの今後については、率直に「みえない部分がある」としながらも、今後登場するガジェットへの期待を覗かせた。また、そうした次世代ガジェットを活用した自身の今後の活動についても含みを持たせていたことが印象的だ。

Ioliteをコンセプトにした生パフォーマンス

引き続き、せきぐち氏はブースにてIoliteをコンセプトにした公開制作を実演。圧巻のパフォーマンスを、多くの来場者が息を呑んで見守っていた。

この公開制作で描かれたものは、せきぐち氏の2日目のパフォーマンスにもつながっていくため、詳細は後述する。

ブロックチェーンゲームの発展に求められる“真髄”

『ブロックチェーンゲームの発展に必要な要素と求められるトークノミクスとは?』と題したセッションでは、人狼ゲームをブロックチェーンゲーム化した「WLF PROJECT」のKAZU氏、バーチャルワールド「Yay!」を手がけるナナメウエ・石濵崇博氏、Web3.0ゲーム「キャプテン翼 -RIVALS-」を手がけるBLOCKSMITH&Co.・真田哲弥氏が登壇。

特に現在の状況を踏まえた「ブロックチェーンゲームの普及に必要な要素はとは何か?」という部分で議論が白熱した。 

真田氏は現在のブロックチェーンゲームについて2極化しているとし、「かなりリッチなものにする」か、「パズルゲームなどの手軽なものにして広告を盛り込む」かの2つのモデルでないと事業者が利益をあげるのは厳しいという認識を示した。

その上で、ブロックチェーンゲームを手がけるためにWeb2.0にはないWeb3.0ならではの要素が必要だとし、現時点ではハイクオリティなゲームではなくてもいいのではないかとの見解を述べた。 

これに石濵氏も概ね同じ考えを示した上で、「Web3.0っぽさ」を出す上で重要となるのは“換金性”であると語る。従来のゲームにはない“お金を得る”という要素があることでユーザーにあらたな体験を届けることができ、さらにはそれがブロックチェーンゲームの真髄ではないかという考えを示した。

一方、KAZU氏は自身のこれまでの経験から、クオリティの高さが必要だと言及。WLF PROJECTにおいても、「ゲームのプレイ中にユーザーが浮かべる表情まで意識したコンテンツにしたい」という想いがあると述べた。また、今後WLF PROJECTに関してもアプリ上でそうした表情が映し出されるような作り込みをしていくという。

 

ステーブルコインの現在地とトップランナーたちの今後の取り組み

続く『ステーブルコインの現状と今後 日本での普及には何が必要になる?』と称したセッションには、日本円ステーブルコイン「JPYC」を手がける・JPYCの岡部典孝氏、デジタルアセットプラットフォーム「Progmat(プログマ)」のProgmat・齊藤達哉氏が登場した。両社は、昨年「信託型JPYC」の発行に向け協業を発表している。

まず、期待されている国内でのステーブルコイン流通時期について、齊藤氏と岡部氏はともに今秋〜今年中との見通しを示した。 

当初の見込みよりも流通時期が遅れている背景についてはさまざまな要因を解説。またステーブルコインに限らず、Web3.0領域は新興分野であることもあり、提携する企業同士がお互いの調査を行う点でも時間がかかるほか、規制当局側の確認にも時間を要していることが進展に影響していると言及していた。

そのほか、ステーブルコインの普及に必要な要素についても国内のステーブルコイン領域を牽引する2人ならではの見解が示され、ブースにも大変多くの来場者が集まるなど盛況となった。

また今後の展開について、齊藤氏は近日中に控えている発表について言及。こちらの詳細は、ぜひProgmat公式の続報を待っていただきたい。

岡部氏もJPYCのIPOに向けた意気込みを語ったほか、現在米サークル社と進めている取り組みの進捗や、Progmatと信託型JPYCの発行に向け、引き続き協力していく姿勢を強調した。

ブロックチェーンゲームの現状とセキュリティ

Web3.0セキュリティツール「KEKKAI」を手がけるKEKKAIのDanny氏と、「Astarで日本にワクワクを!」を掲げるAstarGamesの小澤健太氏が登壇した『ブロックチェーンゲームは「安全」なのか? セキュリティ面からみるあらたなエンタメの世界』では、ブロックチェーンゲームの現状とセキュリティ面に関して議論が行われた。

ブロックチェーンゲームの現状について小澤氏は「トークンがなくてもプレイできるようなゲームが出てきた」と話す一方、それに伴い一般のユーザーが参入することでUI/UXに関する課題が出てきたと述べる。今後の課題として、Web2.0ゲームに慣れたユーザーに対応した設計をしていくことをあげた。

Danny氏は、ブロックチェーンゲームにおいてもフィッシングやアドレスポイズニングといった詐欺がみられると言及。また、いずれの詐欺もユーザー自身の不注意で被害に遭うケースが多いとし、注意喚起を行った。 

このセッションでは、今後2社間で連携を図っていくことが示唆された。近日、大きな発表を行うことを明らかにしたことから、各社の発表を注視していただきたい。

現場だからこその本音が語られる「暗号通貨トーーク!」Iolite出張版

1日目最後のセッションとなった『「暗号通貨トーーク!」出張版 暗号資産市場の注目トピックを最前線で解説』には、SBIVCトレードの仮想NISHI氏と、Ava Labsの平田路依氏が登壇。Xのスペースにて配信されている「暗号通貨トーーク!」のリアル現場出張版として、ここでしか聞けない国内外のWeb3.0領域に関する本音トークが展開された。

また、両者が注目する企業、プロジェクトについても語られ、特に注目領域としては決済があげられていた。来場者からの質疑応答も行うなど最後までセッションは盛況であった。

ブースセッション2日目

せきぐちあいみの公開制作完結編

2日目のセッションも1日目同様、せきぐち氏が登場し生パフォーマンスからスタート。この日は前日に制作した作品の「仕上げ」工程が披露された。

せきぐち氏が2日間にわたって創り上げのは、Ioliteの由来ともなった石言葉「夢への羅針盤」にちなんだ羅針盤と、雄大な白鳥をモチーフとした作品だ。

制作中にもさまざまな仕掛けが施され、多くの来場者が足を止めそのパフォーマンスに魅了されていた。

暗号資産決済の未来と日本が持つポテンシャル

『暗号資産決済がもたらす革命とは? 現状から紐解く利用者増に向けた課題』と称したセッションには、暗号資産決済への知見が深いメルコインの中村奎太氏と、Slash Fintech Limitedの佐藤伸介氏が登壇した。

このセッションでは現状の暗号資産決済に対する課題などについて話が行われた。暗号資産決済を誰が利用するのか、また提供する上でどのような障壁があるのかといった点で両者の苦労話も盛り込まれるなど、まさにリアルならではの話が展開された形だ。

また、「日本は暗号資産決済でどれほどのポテンシャルを秘めているか」というテーマでは、両者とも多くの可能性を秘めていると言及。その上で、いかに日常でシームレスに決済を行えるようにするかが重要だとし、暗号資産を「暗号通貨」として使用できる体験を創出していく重要性が語られた。 

セッションの最後には、メルコインとSlashの将来的な協業の可能性についても触れられたことから、ブースに足を運び両者の口から発せられた言葉を耳にした来場者にとっては今後の展開に期待がかかる内容になったのではないだろうか。

ブロックチェーンゲームに求められるのは“簡単さ” 

続いて行われた『ブロックチェーンゲームをより面白くする「体験」とは?』では、Snap to Earnサービス「SNPIT(スナップイット)」を手がけるGallusysの吉田健一氏と、そのトークン周りなどをサポートするチューリンガムの佐藤直人氏が登場。

このセッションでは、「体験」という側面から今後のブロックチェーンゲームに求められる要素について触れられた。

ブロックチェーンゲームそのものに求められる要素に関しては、吉田氏より「まずは誰もがすぐに始められる手軽さが重要」との認識が示された。また、ブロックチェーンゲームのトークンを巡る課題について、佐藤氏はその発行量や付与までの流れについて指摘。より持続的なトークノミクスが求められるとして今後も取り組んでいく姿勢をみせた。

SNPITの今後としては、先日発表されたエイチ・アイ・エスと発表したNFTカメラHISモデルを始め、さまざまな取り組みを計画していると述べられた。また、今後も簡単に誰もが始められる手軽さを意識していく姿勢が強調された。

WHITE SCORPIONと学ぶ「Web3.0」 

次世代アイドルグループ・WHITE SCORPIONのAOIさん、NATSUさん、NICOさんが登壇した『WHITE SCORPIONと学ぶ「Web3.0」』。このセッションでは、登壇した3名の特技に関連した話や、ユーザーとゲーム内でコミュニケーションをとることの楽しさなどについて語られた。 

また、セッション終了後には9月8日に行われる初の単独ライブに関して言及されたほか、メンバー全員が集結し撮影会も行われた。

暗号資産市場の今後の値動きを徹底解説

最後のセッション『相場のスペシャリストが共演 暗号資産の今後の展望を徹底解説』には、Ioliteで連載を持っている楽天ウォレットの松田康生氏と、マネックス証券の松嶋真倫氏が登壇した。

今後の相場の見通しについて、松田氏は米大統領選での「トランプ氏の勝利」を条件として、来年の4〜11月にかけて3.5倍程度の上昇の可能性があると指摘。一方、松嶋氏はあえて逆の意見として今後しばらくのビットコイン価格については慎重な見方を示し、ハリス氏の勝利によって今後予想できない動きになり得ると述べた。

このほか、現状の暗号資産市場の整理や影響を与える可能性がある要因、またイーサリアムの今後の展望などについても語られ、非常に濃いセッションとなった。

“Iolite Presents” 関口メンディー、WHITE SCORPIONがメインステージに登場!

2日目にはIolite Presents企画として、WebX2024のメインステージにてパフォーマーの関口メンディー氏が登場したセッションや、次世代アイドル「WHITE SCORPION」のスペシャルライブが実施された。

メンディー氏のセッションにはIolite編集長の八木紀彰も登壇し、エンターテインメントと次世代のテクノロジーの可能性について触れられた。

また、WHITE SCORPIONのスペシャルライブには非常に多くのSCOPIST(スコピスト)を始め、多数の来場者が詰めかけ会場は熱気に包まれた。

Ioliteならではの豪華なセッションに

以上、J-CAMブースで行われたセッションについてレポートとしてまとめた。いずれもIolite編集部が独自の視点で現状のWeb3.0における各領域のトッププレイヤーたちを組み合わせたセッションとなり、どのブースも大変盛況であった。

今後もIoliteは取材を通じてさまざまなコンテンツや、これまでにないような事業者同士の対談等を実現していくため、引き続き注目してもらえると幸いだ。

画像:Iolite

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