イーサリアム(ETH)のレイヤー2ブロックチェーン・ZKsync(ZKシンク)が17日、独自トークン「ZK」のエアドロップを開始した。トークンの45%がすでに225,000以上のウォレットによって請求されたようだ。
ZKsyncはZKロールアップ(ZK-Rollup)を利用したレイヤー2ソリューションの1つ。イーサリアムの需要が高まるにつれ、イーサリアムのガス代(手数料)の高騰や、処理性能低下という課題が浮き彫りとなっている。特にガス代を巡っては、トークンの送金などに日本円にして数千円程度かかる場合もある。
そうした課題を解決すべく、近年はイーサリアムのレイヤー2プロジェクトが増えつつある。
ZKロールアップではゼロ知識証明を活用し、複数のトランザクションを1つにまとめてメインネットへと送付する。これにより、トランザクションの混雑や処理能力の低下、またガス代の高騰を抑えることが可能となる。
ZKsyncとは
ZKsyncには「Era」と「Lite」という2種類のネットワークが存在する。特にEraはEVMとの互換性を持つほか、手数料の安さや取引確認の速さに定評がある。
エアドロップの請求はZKsyncの開発会社Matter Labsが先週立ち上げた非営利団体ZkSync Associationが担当している。CoinGeckoによれば、ZKは0.31ドル(約49円)でスタートし、記事執筆時点では0.22ドル(約34円)で取引されている。
流通供給量は、時価総額が約8億ドル(約1,260億円)で、配布可能なトークン量は約37億ZK。完全希薄化ベースでは、時価総額は約45億ドル(約7,100億円)に達する。ZKは現在、暗号資産取引所バイナンス(Binance)やバイビット(Bybit)、ビットゲット(Bitget)などで取り扱われている。
Matter Labsによれば、ZKの総発行量210億ZKのうち、66.6%を初期ユーザーを含むコミュニティに、33.3%を従業員や投資家に割り当てるという。このうち、従業員がZKの16.1%、投資家に17.2%を割り当て、1年間ロックされた後、3年かけてリリースされる計画だ。
今回のエアドロップした約37億ZKは総発行量の17.5%に相当する。また、約37億ZKのうち89%を初期ユーザーへ、11%をZKsyncのネイティブプロジェクトやオンチェーンコミュニティなどのエコシステム貢献者へ配布した。
残りのZKの供給は分割され、ZkSyncのトークン・アセンブリに29.3%分渡され、あたらしいガバナンスの目的に使用されるとのことだ。さらに、残りはエコシステム・イニシアチブに19.9%配分される。
参考:発表
画像:Shutterstock
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