——改めて現在のSBINFT株式会社の事業内容をお聞かせください。
高長徳(以下、高)::大きく2つの事業があります。まず1つ目が、NFTマーケットプレイスの運営です。2021年にNFTマーケットプレイスとして「nanakusa(ナナクサ)」をリリースしたのですが、同年9月にSBIグループに参画し、「SBINFT Market」にサービス名称を変更しました。
もう1つは、「SBINFT Mits」というNFTプロジェクトの総合支援サービスです。昨年7月にCoinPostさんが主催したイベント「WebX」で大々的に発表させていただいたあたらしいサービスです。
2021年にNFTマーケットプレイスをリリースした辺りから、ゲーム業界だけではなく一般企業からもNFT使った事業をしたいとか、自社のロイヤルユーザーにNFTを使ったあたらしい体験を届けたいといった相談がたくさんきました。
しかし、我々を含め、多くの事業者はまだまだ一般化していないブロックチェーンや、暗号資産を少し警戒しているような一般層に向けて、うまくNFTを活用することができていなかったところがありました。
このような課題を解決するために、SBINFTのノウハウを体系化してリリースしたのがSBINFT Mitsというサービスです。 こちらの事業は、NFTを活用する上で必要となるさまざまな機能を初心者でも利用しやすいWebサービスの形で提供しています。
ブロックチ ェーンやスマートコントラクトの知識、技術というものがなくても、NFTを使いユーザーと直接つながるコミュニティを作って、スタンプラリーや投票といったイベントの実施やNFTを保有する人だけがサービスを利用できるようなWebペ ージを制作することができます。
——国内でも著名なNFTプロジェクトもパートナーとして参画されていますよね。
高:そうです。参画いただいたパートナーは、NFTを活用したあらたなマーケティングプラットフォームとしての価値に魅力を感じてくれたのではないかと考えています。結局、プロジェクトも流行り始める時というのは、運営のチーム以外にもオピニオンリーダーの存在が必ず必要になってくると思います。
SBINFT Mitsは、一般企業の商品に対して、KOL(キーオピニオンリーダー)の方々を育成し、獲得していく施策をサポートします。そして、その企業がNFTを活用してオピニオンリーダーの方々に何らかの報酬を与えながら、自社であらたなオピニオンリーダー、ロイヤルユーザーを作っていく。
このような仕組みを循環させるような、NFTを活用したマーケティングを実現できるという点がSBINFT Mitsの特徴でもあります。