保有し条件を満たすことで物品の受け取りやサービス等のインセンティブを受けられる株主優待とNFT。その共通点と相違点を改めて整理していく。
共通点から株とNFTの本質を紐解く
NFTと株式には、所有権の証明、変動性、希少性に基づく価値の変動など、多くの類似点がある。厳密にいえば、多くの異なる点はあるものの、既存の仕組みと比較して類似点を把握した上でNFTを眺めれば、ある種のアレルギー反応をすることもなく向き合うことができるのではないだろうか。
先に記載がなかった部分でも、NFTには特徴がある。たとえば、NFTの最大の特徴は非代替性。これは独自のデジタルアセットを表し、それぞれが独立した価値と識別情報を持っているといえる。これに対し株式はある種、代替可能な資産であり、同じ企業の、同じ種類の株式は基本的に同じ価値を持っている。
また、市場規模を考えれば、NFTにも流動性はあるものの、全世界に開かれた証券取引所でやり取りされる株式同様の高い流動性をすべてのNFTが持つわけでもない。
ほかにも、株式には企業価値の算出方法によって違いはあるものの、主に有形資産や財務情報をもとに価値が決められる。一方でNFTの価値は、コミュニティやインフルエンサーの有無、プロジェクトのビジョン、作品の希少性など無形資産とも捉えられる要素が価格に影響を与えることも少なくない。