限られた時間とプレッシャーのなかで“AIを形にし、スキルを活かせる場” 「Scoop AI Hackathon Tokyo Bowl」優勝者インタビュー

2026/02/13 12:00
Iolite 編集部
文:Shogo Kurobe
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限られた時間とプレッシャーのなかで“AIを形にし、スキルを活かせる場” 「Scoop AI Hackathon Tokyo Bowl」優勝者インタビュー

国際ハッカソンシリーズ「Scoop AI Hackathon」の東京シリーズが開催

1月31日、東京・渋谷のシェアオフィス「MIDORI.so Shibiuya / CryptoBase」にて、「Scoop AI Hackathon Tokyo Bowl」が開催された。

「Scoop AI Hackathon」は、スマートエコノミーの実現を目指すレイヤー1ブロックチェーン・Neoと、Neoが開発したAI × Web3.0の次世代プラットフォーム「SpoonOS」が主催する国際ハッカソンシリーズ。世界中の開発者が集まり、AIエージェント技術の可能性を実践的に探求する目的で開催されている。

東京開催となった今回は、ハッカソンに加え、ミートアップの要素も取り入れられた。また、ハッカソン自体の参加者も多く、40〜50名ほどが参加したものとみられる。

そんな「Scoop AI Hackathon Tokyo Bowl」にて優勝したのは、ファルハン・モルシェド(Farhan Morshed)さんとイルファン・ファイサル(Irfan Faisal)さんの2人によるチーム「Cognisor」だ。

本イベントにメディアパートナーとして参加したIoliteでは今回、優秀な成績を収めた両名にインタビューを行った。

AI活用し意思決定疲れやタスク管理の分断課題の解決に焦点

ScoopAI Hackathon Tokyo Bowl image 1
優勝した「Cognisor」のファルハンさん(左から2番目)とファイサルさん(左から3番目)

──「Scoop AI Hackathon Tokyo Bowl」にはどのような理由で参加を決めましたか? 

ファルハン・モルシェド(以下、ファルハン):ハッカソンは、これまで自分のスキルを証明してきた場であり、今の自分を形作ってきた非常に重要な存在です。短い時間のなかで集中的に取り組み、自分自身を追い込み、プレッシャーのなかで学んできたことすべてを試せる点に魅力を感じています。

私はこのイベントのためだけでなく、これまでの道のりのなかで、昼夜を問わずあたらしいスキルを独学で身につけてきました。ハッカソンは、アイデアをすばやく形にできる場であり、そのプロセス自体が常に自分を成長させてくれます。

イルファン・ファイサル(以下、ファイサル):私は、プレッシャーのかかる環境のなかで実践的な知識を試せる、挑戦的なコンペティションに自然と惹かれるタイプです。ScoopAIのようなハッカソンは、単なるアイデア勝負ではなく、高速な学習力、問題解決力、そして実行力が求められます。限られた時間のなかで、実際に動くAIソリューションをどこまで設計・構築できるのかを、国際色豊かな強豪チームと競いながら評価したいと考え、参加を決めました。

 

──普段はどのような仕事・取り組みをしていますか?

ファルハン:主に身近な課題を解決するAI主導のプロジェクトに取り組んでいます。代表的なプロジェクトの1つは、学生がより早く就職できるよう、適切なガイダンス、業務の自動化、意思決定支援を提供するプラットフォームの開発です。

もう1つは「Netlink AI」という、ネットワーキングのための“人工知能の脳”ともいえるプロジェクトです。多くのイベントに参加するなかで、誰とあったのか、どのようにフォローアップすべきかを忘れてしまうことがよくありました。Netlink AIは、出会いを記録し、やり取りを記憶し、プロフェッショナルなネットワークを賢く成長させることを可能にします。

また、「Tokyo International University Impact Next」の創設者として、東京を拠点に学生のアイデアを育て、プロダクトとしてスケールさせる支援も行っています。日本の学生、行政機関、企業パートナーと連携しながら、学生のアイデアを実社会でのインパクトにつなげています。

ファイサル:主に、AI開発・自動化・デジタルプロダクト構築を中心としたテクノロジー領域のプロジェクトに携わっています。

具体的には、AIを活用したツールの設計、大規模言語モデル(LLM)の実験、WebベースのAIアプリケーション開発などを行っています。

理論的な研究にとどまらず、生産性向上や意思決定支援といった実社会の課題を解決するシステムを構築することを重視しています。

──今回優勝したプレゼンテーションの概要と、こだわったポイントを教えてください。

ファルハン:私たちのプレゼンテーションは、音声ファーストのAI生産性OS「Flow」に焦点を当てました。Flowは、複数のカレンダー、タスク管理ツール、メモ、責任が分断されているという、私自身が直面していたリアルな課題から生まれました。毎朝、仕事を進める以前に「何を優先すべきか」を決めることに多くの時間を取られていたのです。

Flowはその体験を根本から変えます。「今日の予定を立てて」といった一言の指示で、バランスの取れたスケジュールを自動生成し、即座に実行します。Flowは単なるタスク管理ツールではなく、人生そのものを整理する存在です。

私たちが最も重視したのは、生産性の向上と意思決定疲れの軽減です。AIが複雑さを引き受けることで、人が本当に価値のある、インパクトの大きな仕事に集中できることを示しました。

ファイサル:モルシェドさんが説明した通り、Flowは意思決定疲れやタスク管理の分断といった課題を解消するために設計されています。単なるタスク管理ツールを追加するのではなく、自然な音声指示をもとに、計画立案から実行までを担うアシスタントとして機能します。

特に注力したポイントは以下の通りです。

明確な課題定義:人々が苦しんでいるのはツール不足ではなく、情報過多と絶え間ない優先順位付けである

実践的なAI活用:音声入力とAIの推論を活用し、計画・優先順位付け・実行を自動化

現実的な実用性:多忙なビジネスパーソン、起業家、学生が実際に使えることを重視

人間中心の設計:AIが意思決定を置き換えるのではなく、支援する存在であること

 

──ご自身の今後の活動として、取り組みを強化したいことや目標などがあれば教えてください。

ファルハン:今後は、日本の若い起業家を支援し、実践的かつスケーラブルなAI自動化の導入を後押ししていきたいと考えています。自身のプラットフォームを、主要なアクセラレーターやエンジェル投資家から支援を受けられるレベルまで成長させることも目標の1つです。

最終的には、学生やアーリーステージの創業者を中心に、人々がより速く動き、より明確に考え、実際のインパクトを生み出せるような仕組みを構築していきたいと考えています。

また、現在私はAI主導のイノベーション/オートメーションスタジオ「Cognisor AI」の開発に取り組んでいます。Cognisor AIは、日本のアーリーステージの起業家やスタートアップが、インテリジェントなシステム、プロダクト戦略、実践的なAIソリューションを通じて、より効率的にスケールできるよう支援するものです。

ご興味のある方はぜひ下記より詳細をご覧ください。

https://www.cognisorai.com

ファイサル:今後は、信頼性が高く、説明可能で、実社会で本当に役立つAIシステム設計に関する専門性をさらに深めていきたいと考えています。特に、AIモデルの構築やチューニングの分野に注力していく予定です。

また、技術的な成長にとどまらず、長期的な目標として、学生・ビルダー・プロフェッショナルが協力し合い、実用的でインパクトのあるAIソリューションを生み出せるAIコミュニティを構築することを目指しています。

「Scoop AI Hackathon Tokyo Bowl」公式情報

SpoonOS公式X(旧Twitter):https://x.com/spoonos_ai

Neo公式X(旧Twitter):https://x.com/Neo_Blockchain 

Neo Japan公式X(旧Twitter):https://x.com/NeoWorldJapan

SpoonOS Web3 Skills Marketplace:https://skills.spoonai.io/

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