今年2月、DeFimansがWeb3.0領域最大規模の調査会社であるMessari(メッサーリ)社と独占パートナーシップを締結し、「Messari Japan」が誕生した。本イベントはMessariの日本進出を記念し開催されたものとなる。
イベントはDeFimansが主催し、下記スポンサーやメディアパートナーによる協賛のもと実施された。
「この1年が勝負だ」と意気込み 本イベントを主催したDeFimansの代表取締役・小野暢思氏は冒頭の挨拶で、「資料を作るだけではなく、実行支援をしたい」という想いで運営にあたり、今回パートナーとなったMessariの日本でのオンボーディングをサポートしていきたいと語った。
また、「Messariと独占の契約を結んだことに重い責任を感じる。この1年が勝負の年だと思い責任を持ってリソースを注力していきたい」と意気込みを語った。
▶︎DeFimans代表取締役・小野暢思氏
続けて、同じく代表の佐藤太思氏からはMessari社のプロジェクト内容の説明があり、最後に「言語の壁を埋めるべくWeb3.0を担う皆様にグローバル水準のレポートを提供し、日本のWeb3.0業界を押し上げていきたい」と今後の展望について述べていた。
▶︎DeFimans代表取締役・佐藤太思氏
会場には、Messariのアジア部門責任者を務めるChris Ngo氏も出席。Messari社が日本での事業を展開した理由として、「日本政府の政策がWeb3.0ネイティブになりつつあること」、そして「あたらしくWeb3.0ビジネスを展開している事業者にとってMessariのサービスが需要があると考えている」と語り、日本でのサービス展開を嬉しく思うと締めた。
AIとWeb3.0は「両輪で進めていかなければならない国家戦略」 本イベントでは、モデレーターをForbes Japan web 編集長の谷本有香氏が務め、スピーカーに自民党web3プロジェクトチーム(PT)座長・平将明衆議院議員を迎えた特別ゲスト対談が行われた。「“日本をweb3先進国に!”国家戦略におけるweb3政策と自民党web3PTの最新動向」と題されたセッションでは、国家戦略としてのWeb3.0政策について語られた。
▶︎左からForbes Japan web 編集長・谷本有香氏、自民党衆議院議員・平将明氏
まず、平氏は引き続き盛り上がるAIについて言及し、「AIの台頭でWeb3.0は終わったなどと評価する声もあるがそれは違う。AIとWeb3.0は両輪で進めていかなければならない国家戦略だ」と強調した。
その上で、自民党のweb3プロジェクトチームが先日発表した「web3ホワイトペーパー2024」において「暗号資産取引の損益を申告分離課税の対象にすべき」とした提言に触れ、「徐々に税制面でも環境は整備されつつある。依然としてキャピタルゲイン税制や暗号資産同士の交換においても税金が発生する点は課題として認識している」と語った。
また、合同会社型DAOに関する進捗についても、国家として初めて明確に法律で規定した点をあげ、今後のDAOに関する取り組みの活性化に期待を寄せた。
さらに、今後については特にゲーム領域に注目しているとし、ブロックチェーンゲームがよりシームレスにプレイできるようにするためにも、暗号資産税制の解決が重要になるとの認識を示した。加えて、「ふるさと納税×Web3.0×NFT」のように、NFTは地方の価値を特別な体験として提供する上では相性が良いとも語っている。
豪華スピーカーたちがイベントを彩る 「資産運用の未来」と題したパネルディスカッションでは、本イベントを主催したDeFimansの小野氏がモデレーターを務め、スピーカーにはSBI Zodia Custody社・狩野弘一氏、Laser Digital Japan社・工藤秀明氏、アビームコンサルティング社・森田直樹氏が登壇。
Web3.0領域における投資・取引に関するトレンドや、ウォレットの管理などが話題となった。概ね、現在のWeb3.0ネイティブなユーザーがウォレットを何個も持っていることで管理が煩雑になっている点や、事業者目線においても税制を含めたさらなる環境整備が必要との意見に集約された。
その上で、「B to BモデルのWeb3.0ビジネスがさらに成長する可能性」「この領域はユーザーたちと対話を進めながら形にするもの。この機を逃すわけにはいかない」などの声も聞かれた。
▶︎左からDeFimans・小野氏、SBI Zodia Custody社・狩野弘一氏、Laser Digital Japan社・工藤秀明氏、アビームコンサルティング社・森田直樹氏
最後のセッション「ID x web3最前線」では、モデレーターを前述した小野氏が担当し、スピーカーにはKort Valuta社の柴田秀樹氏と、合同会社暗号屋の柴竹佑騎氏が登壇した。
このディスカッションではIDがブロックチェーンやWeb3.0と関わっていくとどのような世界になっていくのかという内容が語られた。また、現在のウォレットが乱立する状況について「ブラウザ戦争に似ている」と語られた点が印象的であり、参加者からも同意を得ていた。
さらに、現在あらたな取り組みを行う上で福岡県福岡市が非常に前向きな自治体であるとして触れられ、同市のサンドボックス制度や国家戦略特区としての状況を鑑みると、「あたらしい事業者にとってチャレンジしやすい環境」として紹介された。
▶︎左からDeFimans・小野氏、Kort Valuta社・柴田秀樹氏、合同会社暗号屋・柴竹佑騎氏
全体感として期待の高さがうかがえるイベントに Messariの日本進出を祝した「Messari Japan KICK-OFF Party」ではネットワーキングの時間も設けられ、集まった参加者同士の交流も盛んに行われていた。また、イベントは主催者側の当初の見込みを大きく超える参加者が集まるなど、Messari Japanに対する期待の高さがうかがえるものであったともいえる。
▶︎会場の様子
日々の情報収集が極めて重要となるWeb3.0領域において、日本のプレイヤーでも海外発の情報や動向を得られやすくなる環境づくりは、国家戦略として定められたWeb3.0の発展にも大きく寄与するものだ。改めて、今回のイベントはそうした情報面に関する環境整備の重要性と、国内におけるWeb3.0領域発展への期待感を感じることができた機会になったのではないだろうか。
Messariについて Messariはユーザーが自信を持ってデジタル資産/web3市場をナビゲートできるよう、マーケットインテリジェンス製品プロバイダーとして2018年に設立され、以来デジタル資産市場のリーディングカンパニーとして認知される。
グローバルなリサーチ・データベース、包括的なデータの可視化、プロトコル調査などの資産発見ツール群を組み合わせることで、業界に透明性とよりスマートな定性・定量分析をもたらし、世界各国のトップティアVCや大手プロジェクトに留まらず、機関投資家から個人、業界外のプレイヤーまで、デジタル資産へのスマートな参加と意思決定を促進している。
同社のオープンソースデータライブラリは、研究者、投資家、規制当局が業界への理解を深め、暗号資産市場の拡大やより良い社会の実現に向けた政策提示に活用されている。
公式ウェブサイト:https://messari.co.jp X :https://twitter.com/@MessariCrypto LinkedIn:https://www.linkedin.com/company/messari/ お問合せ:messari-jp@defimans.com
株式会社DeFimansについて web3業界で実業経験を積んだメンバーによって設⽴されたDeFimansは、トークンエコノミクスの構築やブロックチェーン技術の活⽤等、web3領域に特化したハンズオン型のプロフェッショナルファーム。
代表者:代表取締役 ⼩野 暢思 佐藤 太思 所在地:東京都港区虎ノ門5丁目3番1号 第一榎ビル4F 設⽴:2022年7⽉ 事業内容:トークノミクス、DeFi、GameFi・ブロックチェーンゲーム、海外展開、事業戦略、新規事業開発、ブロックチェーン社会実装、NFT、dApps、DAO等に係るコンサルティング⽀援、資⾦調達・資本政策、マーケティング、翻訳等のハンズオン⽀援
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