ナガトモ:まず、RC Walletの背景とビジョンについてお聞かせください。このウォレットの開発にはどのようなインスピレーションがあったのですか?
オリバー・グース(以下、オリバー):私は技術者なので暗号資産には慣れていますが、多くの人はまだこの分野が難しくわかりづらいとアレルギーを感じております。ブロックチェーン技術はすばらしいですが、すべての人にとって使いやすくなければ意味がありません。我々は暗号資産と従来の金融をシームレスにつなぐことをコンセプトにRC Walletを開発しました。暗号資産のウォレットとデビットカードを連携させることで、買い物や請求書の支払い、ATMでの現金引き出しなど、誰でも簡単に行える仕組みを作りました。
ナガトモ:暗号資産と伝統的金融サービスのギャップを埋めるという点で、RC Walletの長期的なビジョンを教えてください。
オリバー:私たちの目標は、ブロックチェーンが世界に十分普及するまでは従来の金融システムとブロックチェーンをつなぐ架け橋としての役割をはたすことです。人々が求めているのは、必要な時にお金を自由に使える便利さです。たとえば、欲しいものを購入したり、請求書を支払ったり、いつでもどこでも自分のお金にアクセスできたり。
具体的には、「タップしてすぐに使える」ようなシンプルで直感的なユーザー体験を提供することが重要だと考えています。誰もが2ドルのコーヒーを買うために長いコードを入力したくはありませんよね。将来的には、電気代や家賃の支払いも簡単にできるようになり、外出時にも煩わしい手続きなしでさまざまな支払いが完結できる、そうした利便性を提供できるのが、RC Walletの強みであり、最終的には従来の銀行業務でできるすべてのことがRC Walletで可能になる未来を創ることを目指しています。
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ナガトモ:暗号資産関連サービスの市場は競争が激しいですが、RC Walletの差別化のポイントは何ですか?
オリバー:RC Wallet はコミュニティファーストのアプローチを取っております。私たちはまずカードサービスからスタートし、将来的にはコミュニティに根差した独自の通貨を導入する予定です。これにより、コミュニティが享受できるリワードシステムの強化と共にサービスの利便性も向上させることができます。
たとえばアジアの国々の歴史をたどるとコミュニティが人々の生活の基盤になっている地域が多くあります。サービスプロバイダとコミュニティの良い相互関係がビジネス成功の大きなカギで、東南アジア各国のコミュニティにアプローチできる強みを持っていることがRC Walletの差別化ポイントでもあります。
さらに、私たちには長期的なロードマップがあり、これも重要な特徴の1つです。