ナガトモ:Fintech4x(以下、F4X)のサービス内容を教えてください。
ニコラス:F4Xはドバイ初のデジタルバンクです。もちろん銀行として預金や送金など、通常の銀行サービスを利用することができます。その上で、暗号資産の利用にも対応しています。大きな特徴としては、暗号資産のウォレット機能が利用でき、自身の口座内で法定通貨と暗号資産をスワップ(変換)することが可能です。
ナガトモ:なるほど。それは斬新な試みですね。対応通貨の種類はそれぞれどのようになっていますか?
ニコラス:法定通貨では、AED、USD、EUR、GBPに対応しており、暗号資産ではUSDT(ERC-20)、BTC、ETHに対応しています。
ナガトモ:現在日本では、USDTなどの米ドルペッグの通貨は国内取引所で取り扱いをしていないので購入することができます。F4Xを利用することで、国内取引所しか利用できない日本居住者でもUSDTの購入ができれば、日本のマーケットに大きなインパクトを与えると思います。日本居住者がF4Xで口座を開設することは可能でしょうか?
エマン:もちろん日本人も日本に住みながら口座開設を行えます。個人でも法人でも利用可能です。ただし、先ほどニコラスが言ったように、現時点では日本円の取り扱いに対応しておりません。そのため、日本の銀行からF4Xへ送金する際には米ドルなどで送金する必要があります。

ナガトモ:それでも正規のルートでUSDTを購入できることは、我々にとって選択肢が増えることになりますね。暗号資産で送金して現地通貨にスワップして出金を行えば、たとえば子供が海外留学などへ行っている家庭では、短時間で送金手数料もかからずに仕送りができますね。
ニコラス:そうですね。そのほかにもVISAデビットも利用できるので、VISA加盟店でのショッピングや海外旅行の際にATMで現地通貨の引き出しなども可能です。
ナガトモ:最近、空港や街の両替店でも外国通貨が品薄になっているように感じます。特にディルハム(AED)に関しては日本国内での取り扱いがほとんどありません。今回、私はドバイ空港に到着後、日本円からディルハムに両替しましたが、レートが非常に悪かったです。
ニコラス:そのような悩みも今後は解消されますよ。クレジットカードやローンサービスも、順次リリースしていきますので楽しみにしていてください。