【仮想NISHIの週間相場分析】クラリティ法案期限目前、急落の裏で“スマートマネー”は強気か

2026/02/28 17:29 (2026/02/28 17:43 更新)
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【仮想NISHIの週間相場分析】クラリティ法案期限目前、急落の裏で“スマートマネー”は強気か

クラリティ法案不透明感とマクロ逆風、BTCは調整局面か

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2月28日時点 4時間足(出典:TradingView)

ビットコイン(BTC)は今週、心理的節目である1,000万円を一時割り込むなど軟調な展開となり、2月27日から28日にかけても最大50万円幅の下落を記録した。

今回の下落の最大の要因は、3月1日を期限とする米仮想通貨市場構造法案「クラリティ法案」の先行きに不透明感があることである。

同法案は暗号資産市場に制度的基盤を与える重要法案として期待されてきたが、暗号資産業界と銀行業界の利害対立により協議は難航しており、期限内妥結への期待が後退したことで失望売りを誘ったとみられる。

加えて、米最高裁による関税違憲判決を巡りトランプ政権が強い反発姿勢を示したことで、関税政策を巡る対立激化への懸念が再燃し、市場全体のリスク回避の姿勢が強まった。

また、中東情勢の緊張を背景とした地政学リスクの高まりも投資家心理の重荷となっている。

さらに、AI分野への巨額投資拡大に伴う収益性への懸念が株式市場で意識され、米株を中心にリスク資産全般が調整したことも影響した。

これら複合的なマクロ要因を背景に、BTCはリスク資産の一角として売り圧力を受ける展開となった。短期的には政策動向とマクロ環境の変化に左右されやすい不安定な局面が続く可能性がある。

直近の重要経済指標・暗号資産イベント

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注目イベント(日付順)

ウォレットのポジション情報で市場を見極める

昨今、ウォレットにラベリングを行うオンチェーン分析ツールが高度化しており、ポジション情報サイト「Nansen」にAIアプリ「Claude」をAPI接続することで、勝率の高いトレーダーのポジションデータを効率的に検索することが可能になっている。

これは、ほぼ全てのノンカストディアルウォレットの中身を可視化できるという点で、オンチェーン分析の真髄ともいえる領域である。

まずここでは、「スマートトレーダー」と呼ばれる、オンチェーンデータに基づき継続的に高いリターンを達成しているウォレットの、2月28日時点におけるDeFiポジションを確認する。

このデータをみると、市場全体では悲観的なセンチメントが広がっているにもかかわらず、スマートトレーダーの間ではロングポジションを保有している割合が高いことが分かる。

特に勝率の高いプレイヤーは、ホワイトハウスが設定したクラリティ法案の協議期限である3月1日が目前に迫るなか、強気のポジションを維持している傾向が確認できる。

インサイダー情報をもとにトレードしているプレイヤーがいるのか?

結論からいえば、オンチェーンデータの相関関係だけで「政権のインサイダー情報を基にトレードした」と断定、あるいは推測することはできない。

インサイダー取引は海外においても広く禁止されており、単にポジションを保有しているという事実だけでは因果関係を証明するには不十分である。純粋にトレーダー本人の分析力と判断によってポジションを構築した可能性も十分に考えられるためである。

一方で、トランプ大統領による関税に関するSNS投稿の前後で機動的にポジションを調整し、大きな利益を獲得したとみられるウォレットなどが存在することも事実である。Claudeに対して該当ウォレットの調査を依頼したところ、特に注目すべき2つのアカウントが浮かび上がった。

1つ目は、直近のトランプ大統領の関税に関するSNS発言に対し、タイミングよくポジションを調整し利益を確保したウォレット。

2つ目は、ENA(ステーブルコイン関連)、UNI(DEXのコモディティ認定関連)、INJおよびZRO(クロスチェーン関連)、CRV(DeFi利回り関連)など、まるでクラリティ法案による恩恵を想定したかのような銘柄構成を持つポートフォリオを構築していたウォレットだ。

これらのスマートトレーダーを確認すると、直近の市場変動に適切に対応してきたプレイヤーであるにもかかわらず、現在は総じてロングポジションを中心に据えていることが分かる。

もちろん、これらはあくまで参考情報の1つに過ぎず、このデータだけをもって市場の上昇を断定することはできない。オンチェーンデータは有力な分析材料ではあるが、単独で将来の価格を保証するものではないためである。

しかしながら、他者のポジションが透明性をもって可視化されるという特徴は、ブロックチェーン市場ならではの大きな特性である。こうした「実際に資金を投じているプレイヤーの動き」を分析材料として活用することは、今後の市場動向を読み解く上で有効なアプローチの1つであるといえるだろう。

(執筆日:2026年2月28日)


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