
ビットコイン(BTC)は今週、心理的節目である1,000万円を一時割り込むなど軟調な展開となり、2月27日から28日にかけても最大50万円幅の下落を記録した。
今回の下落の最大の要因は、3月1日を期限とする米仮想通貨市場構造法案「クラリティ法案」の先行きに不透明感があることである。
同法案は暗号資産市場に制度的基盤を与える重要法案として期待されてきたが、暗号資産業界と銀行業界の利害対立により協議は難航しており、期限内妥結への期待が後退したことで失望売りを誘ったとみられる。
加えて、米最高裁による関税違憲判決を巡りトランプ政権が強い反発姿勢を示したことで、関税政策を巡る対立激化への懸念が再燃し、市場全体のリスク回避の姿勢が強まった。
また、中東情勢の緊張を背景とした地政学リスクの高まりも投資家心理の重荷となっている。
さらに、AI分野への巨額投資拡大に伴う収益性への懸念が株式市場で意識され、米株を中心にリスク資産全般が調整したことも影響した。
これら複合的なマクロ要因を背景に、BTCはリスク資産の一角として売り圧力を受ける展開となった。短期的には政策動向とマクロ環境の変化に左右されやすい不安定な局面が続く可能性がある。
