3月6日時点 4時間足(出典:TradingView)ビットコイン(BTC)は今週、米国の暗号資産政策と中東情勢という2つの要因に大きく左右される展開となった。 2月27日から28日にかけては最大50万円幅の下落を記録。
背景には、ホワイトハウスが3月1日を期限としていた暗号資産市場構造法案「クラリティ法案」の協議進展が不透明となったことがある。
同法案は暗号資産市場の制度基盤を定める重要法案と位置付けられているが、暗号資産業界と銀行業界の利害対立により協議は難航しており、期限までの妥結が困難との見方が広がった。
また、イラン情勢の悪化を受け、駐イスラエルの米国大使館職員の一部退避が許可されるなど地政学リスクが高まり、投資家の資金退避が暗号資産市場にも波及した。
一方で、3月1日から2日にかけては米国およびイスラエルによるイラン攻撃との報道を受け、市場は大きく変動した。
戦況の深刻化やホルムズ海峡封鎖の懸念が高まると、国家や金融機関に依存しない無政府資産としての性格が意識され、ビットコインに資金が流入する場面もみられた。
しかし、トランプ大統領が軍事作戦は4〜5週間より長期化する可能性があるとの見解を示すと、紛争の長期化による世界経済への影響が意識され、市場は再び様子見の姿勢を強めている。
100万円幅の上昇 中東情勢の緊迫と「クラリティ法案」への期待が交錯
週明けの3月3日には、米国市場開始直後にビットコインが節目の7万ドルを一時突破。さらに4日から5日にかけては上昇幅が一時100万円を超える急騰となった。背景には、トランプ大統領を含む米政府高官がクラリティ法案を巡り銀行業界に譲歩を求める姿勢を示したことがある。
また、米暗号資産取引所グループのクラーケン・フィナンシャルが暗号資産関連企業として初めてFRBのマスター口座を取得したことも市場の好感を集めた。
地政学リスクの高まりと米国の制度整備期待が同時に意識されるなかで、ビットコインは「安全資産」と「無政府資産」という2つの側面を反映し上昇する相場となった。