6月6日時点 4時間足(出典:TradingView)今週のBTC相場は、週を通じて下落基調。6月1日から2日にかけて一時50万円を超える下落となった後、さらに2日から3日には100万円近い下落を記録した。4日昼頃には約3ヵ月ぶりに1,000万円を割り込み、6日未明には年初来安値を更新。ドル建てでも60,000ドルを下回り、2024年10月以来約1年8ヵ月ぶりの安値水準となった。
下落の背景には、複数の悪材料が重なったことがある。まず、世界最大級のビットコイントレジャリー企業であるMicroStrategy社が、優先株の配当原資確保を目的に32BTCを売却したことが市場に波紋を広げた。マイケル・セイラー氏(同社会長)はこれまでBTCを売却しない方針を繰り返し示してきたため、今回の売却は暗号資産トレジャリー企業全体の財務健全性に対する懸念につながった。
加えて、破綻したMt. Goxによる大規模な資金移動も売却警戒を強めた。約10,306BTCが新規ウォレットへ送金されたほか、Bitstamp向けの移動も確認され、債権者返済に伴う売り圧力が意識された。
マクロ面でも逆風が強まった。5日に公表された米雇用統計が市場予想を上回ったことで、FRB(連邦準備制度理事会)による金融緩和期待は後退し、金利上昇観測が強まった。金利のないBTCにとって、米金利の上昇は相対的な投資妙味を低下させる要因となる。
さらに、米国で審議が進むクラリティ法案を巡っては、JPMorganのジェイミー・ダイモン氏(同社CEO)が否定的な見解を示したこともあり、成立期待がやや後退している。史上最大規模のIPO(新規公開株)となる可能性が指摘されるSpaceXの上場観測も、投資マネーの株式市場へのシフト懸念を強めた。個別材料、規制不透明感、マクロ環境の悪化が重なり、市場心理は大きく冷え込んだ。