7月11日時点 4時間足(出典:TradingView)暗号資産ビットコイン(BTC)は、前週に一時57,000ドルまで下落し年初来安値を更新したものの、今週は全体として上昇基調で推移した。週前半はDAT企業による大型売却を受けて荒い値動きとなったが、その後は米株高や中東情勢への警戒後退を背景に買い戻され、足元では64,000ドル台まで回復している。
7月6日夜から7日朝にかけては、円建てで上下50万円を超える大きな値動きとなった。下落のきっかけは、米Strategy社が、6月29日から7月5日までに計3,588BTCを約2億1,600万ドル、日本円で約350億円相当売却したと公表したことである。
同社は6月29日に財務戦略「デジタルクレジット資本フレームワーク」を発表した直後であり、市場では失望売りが広がった。DAT企業による継続的な買い増しを期待していた投資家にとって、今回の売却は企業需要の持続性を巡る警戒材料となった。
一方、売り一巡後は米株高に加え、Donald Trump氏によるビットコインへの好意的な発言が相場を支えた。さらに、米国のビットコインDAT企業Striveが前週に17.76BTCを追加購入していたことが報じられると、下落継続を見込んでいたショートポジションの清算が進み、BTCは反発した。
週後半にかけては、中東情勢を巡る警戒感の後退も追い風となった。米国とイランの戦闘終結に向けた交渉が継続するとの見方から原油価格が下落し、投資家のリスク回避姿勢が和らいだとみられる。
原油価格の下落は、電力コストの低下を通じてビットコインマイナーの採算改善につながる可能性がある。マイナーによる保有BTCの売却圧力が弱まれば、需給面でも相場を支える要因となり得る。
今週のビットコイン市場は、DAT企業の大型売却で一時的に不安定化したものの、米株高、企業の追加購入、地政学リスクの後退、原油安に支えられた。前週の年初来安値からの反発基調は維持されている。