暗号資産金融・経済

“4年サイクル”の見立て変わらずビットコイン本格上昇再開の条件

2025/03/28 10:53
松田 康生
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“4年サイクル”の見立て変わらずビットコイン本格上昇再開の条件

2月の振り返り

昨年末10万ドル乗せに成功したビットコインは1月20日に10.9万ドルまで値を伸ばしたものの、その後1ヵ月近く90,000ドル台で上値の重い展開を続けています。

要因の1つはトランプ政権の目玉政策、ビットコイン戦略備蓄(以下SBR)構想の実現が後ろ倒しになったことがあげられます。

就任式直前にビットコインは史上最高値を更新しましたが、就任4日目に署名された大統領令の内容は、デジタル資産に関する作業部会の設立、規制の枠組み策定、SBRの創設の実現可能性を評価・基準を作成する、というもので、SBR実現に時間がかかることが失望感を呼びました。

もう1つは、1月FOMCでの利下げスキップです。昨年8月に急落したビットコインが上昇に転じたきっかけの1つが9月FOMCでの利下げ開始でした。その後、11月、12月と利下げが続き、1月29日のFOMCで利下げが見送られるとビットコインの上昇は一服しています。

利下げを停止した直接の原因は足元のインフレの加速ですが、加えて関税を中心とした政権の経済政策を見極めたいとの意向がFOMCメンバーから聞かれています。

直接的に、こうした先行きの不透明感から慎重になった投資家がETF購入を手控え、相場の上値を重くしました。

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