サマリ
1.BTCと金ETFの資金逆転
2026年4月のビットコインはイラン情勢の悪化に耐え、79,000ドル台まで値を戻した。3月以降は金ETFからビットコインETFへ資金流入が逆転しており、高騰した金からの利食い売りと割安なBTCへの買い戻しが底堅さを支えている。
2.「山低ければ谷浅し」のサイクル
従来の「冬の時代」は7〜8割下落したが、今回のサイクルは上昇率が低かったため下落も5割強にとどまっている。さらなる下落は限定的との見方から、本格上昇前ながらも底を拾う動きやETFフローの回復が確認できる。
3.最悪の事態と底打ちのサイン
ホルムズ海峡封鎖などの最悪の事態(ブラックスワン)でも下げ渋ったことは、過去の傾向から大底のサインといえる。法案やFRBの動向などリスクは残るものの、底値固めを経て最悪期は越えた可能性が高いとみられる。
ビットコイン(BTC)は2月に60,000ドルで切り返すと、イラン情勢の悪化を受けて失速しました。しかし63,000ドル近辺で下げ渋り、停戦・和平協議への期待から79,000ドル台まで値を戻しています。79,000ドルから80,000ドルのレジスタンスゾーンを明確に抜けると、底打ちが鮮明となりそうです。
出典:TradingView2月末のイラン攻撃以降、ビットコインが金をアウトパフォームしており、「デジタルゴールドの再評価」との声も聞かれます。そうした側面がまったくないとはいいませんが、実態は昨年後半から続くETF市場を中心とした「金買い・ビットコイン売り」の巻き戻しが入っていると考えます。ビットコインと金の相対価格は昨年8月をピークに下落し続けましたが、2月末を境に上昇に転じています。
BlackRockの金ETFとビットコインETFの資金フローをみても、1〜2月は金ETFが+9億ドルの流入に対し、ビットコインETFが▲4億ドルの流出でした。その反面、3月以降は金ETFが▲26億ドル、ビットコインETFが+24億ドルと完全に逆転しています。
イラン情勢悪化で価格が上がりすぎた金に利食い売りが入り、割安だったビットコインに買いが入った構図です。もし地政学リスクの悪化でビットコインが買われたのであれば、停戦や和平進展で買われる説明がつきません。