暗号資産

【NEWS】米SEC、セーフムーン(SafeMoon)の幹部を詐欺の容疑で起訴

2024/08/09 09:14 (2024/12/25 16:59 更新)
Iolite 編集部
SHARE
  • sns-x-icon
  • sns-facebook-icon
  • sns-line-icon
【NEWS】米SEC、セーフムーン(SafeMoon)の幹部を詐欺の容疑で起訴

詐欺と未登録証券の販売容疑で告発

SEC(米証券取引委員会)は1日、「TikTokのミームコイン」と形容されたセーフムーン(SafeMoon)の運営企業幹部3名を、詐欺と未登録証券の販売容疑で告発したことを発表した。

司法省によれば、告発されたのはセーフムーン LLC(SafeMoon LLC)の創業者であるカイル・ナジー(Kyle Nagy)氏と同社のCEOジョン・カロニー(John Karony)氏、CTOのトーマス・スミス(Thomas Smith)氏の3名。幹部の2名は1日に逮捕。ナジー氏は逃亡中であるとのこと。

容疑はセーフムーンの幹部らが、プロジェクトから2億ドル(約300億円)以上の資金を私的に流用していた疑いだ。

セーフムーンはDeFiプラットフォームとして暗号資産(仮想通貨)SFMを発行しており、2021年3月12日から4月20日という短期間で価格が55,000%も上昇したものの、時価総額50億ドル(約7,520億円)を目前に、価格が暴落した過去がある。

売却時に10%の手数料を取る「スタティック・リワード」と呼ばれるシステムを導入していたとされ、セーフムーンの取引で発生した10%の手数料のうち5%がセーフムーン保持者に分配、残りの5%はパンケーキスワップ(PancakeSwap)の流動性プールに追加されるとしていた。

しかし、米国のブレオン・ピース(Breon Peace)検事によると、被告らはセーフムーンの流動性プールへのアクセス権を保持しており、流動性プールから数百万ドルのトークンを個人的利益のため意図的に転用、使用していたようだ。実際のところ、運営企業が発表していたような運営の実態はなかったという。

SFMの価格の暴落は、スマートコントラクトのコードに脆弱性が発見されたことに加えて、短時間で価値のない資産(トークン)を釣り上げた後で、売り叩く「パンプ・アンド・ダンプ」を行なったことも要因とされている。

後を立たない暗号資産を使った詐欺への対応は、同領域の根深い課題として依然として残っている。

参考:発表
画像:Shutterstock 

SHARE
  • sns-x-icon
  • sns-facebook-icon
  • sns-line-icon
Side Banner
Side Banner
MAGAZINE
Iolite(アイオライト)Vol.14

Iolite(アイオライト)Vol.14

2025年7月号2025年05月30日発売

Interview Iolite FACE vol.14 カルダノ(Cardano)/ Input Output Global創業者兼CEO チャールズ・ホスキンソン PHOTO & INTERVIEW 馬渕磨理子 特集「日米暗号資産関連の政策に関する考察」「日本発ブロックチェーン図鑑」「Hyperliquidで巨額のポジション清算が発生! 想定できなかったあらたな分散型金融の危機」「大注目の日本発、生成AIスタートアップ「Sakana AI」」「リセッションに備えよ─ 金融とアノマリーの相関性─」 Crypto Journey 「“論破王”からみたWeb3.0」 ひろゆき Interview 特別連載 仮想NISHI 「暗号資産の相場動向と読み解くポイント」 連載 Tech and Future 佐々木俊尚…等

MAGAZINE

Iolite(アイオライト)Vol.14

2025年7月号2025年05月30日発売
Interview Iolite FACE vol.14 カルダノ(Cardano)/ Input Output Global創業者兼CEO チャールズ・ホスキンソン PHOTO & INTERVIEW 馬渕磨理子 特集「日米暗号資産関連の政策に関する考察」「日本発ブロックチェーン図鑑」「Hyperliquidで巨額のポジション清算が発生! 想定できなかったあらたな分散型金融の危機」「大注目の日本発、生成AIスタートアップ「Sakana AI」」「リセッションに備えよ─ 金融とアノマリーの相関性─」 Crypto Journey 「“論破王”からみたWeb3.0」 ひろゆき Interview 特別連載 仮想NISHI 「暗号資産の相場動向と読み解くポイント」 連載 Tech and Future 佐々木俊尚…等