レイヤー1ブロックチェーン・スイ(SUI)を開発するミステンラボ(Mysten Labs)と、TikTokを開発するバイトダンス(ByteDance)社のエンタープライズテクノロジーサービス子会社であるバイトプラス(BytePlus)は、提携してブロックチェーンゲームとAI開発プロジェクトを検討していることを発表した。
スイの発表によると、Web3.0ゲームプラットフォームにおけるデータウェアハウジング、AIレコメンデーションアルゴリズム、AIビジュアルアルゴリズムなどを検討していくという。
ミステンラボは今回の提携により、スイコミュニティの構築や、ハッカソン、教育プログラムを強化する方法を模索すると述べている。
ミステンラボの共同創業者兼CEOであるエヴァン・チェン(EvanCheng)氏は「最先端のAIレコメンデーションとビジュアルアルゴリズムをスイに統合することは、Web3.0ゲームプラットフォームとSocialFiプロジェクト内でのユーザーエクスペリエンスの飛躍的な向上にを意味するものだ」と述べた。
バイトプラスは、AIレコメンデーションアルゴリズムソリューションや、配信を加速するためのサーバーとデータセンターのネットワークである「BytePlus CDN」など、開発者向けにさまざまな製品を提供している。
ミステンラボによると、これらの製品により、ビルダーは主要なゲーム開発会社とブロックチェーンゲームのコラボレーションを推進できるようになるという。
ブロックチェーンゲームプロジェクトへの注目度高まる
2024年に入り、ブロックチェーンゲームプロジェクトへの注目度が高まっている。
3月には、豪州のベンチャーキャピタル・キング・リバー・キャピタル(King River Capital)、ブロックチェーンゲーム開発プラットフォーム・イミュータブル(Immutable)、ポリゴンラボ(Polygon Labs)が提携して1億ドル(約156億円)のWeb3.0ゲームファンドを立ち上げた。
また、ベンチャーキャピタルのアンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)は今月、ゲーム関連スタートアップに3,000万ドル(約47億円)を投資すると発表した。資金申請の締め切りは5月19日で、7月末に出資先が決まるという。
このほか、韓国大手ゲーム企業ネクソン(Nexon)も先月、レイヤー1ブロックチェーン・アバランチ(AVAX)を活用して人気RPG「メイプルストーリー」のオンチェーン版を制作すると発表するなど、本格的ブロックチェーンゲーム領域への注目度が高まっているといえる。
参考:発表
画像:Shutterstock
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