ビットコイン(BTC)は13日、一時50,000ドル(約747万円)を突破した。50,000ドルを超えるのは2021年12月以来、約2年ぶりとなる。
今年1月、暗号資産(仮想通貨)業界において悲願ともいえるビットコイン現物ETFが承認されてからビットコイン価格は一時停滞していたものの、あらためて強気相場の最中にあることを印象付けた格好だ。
ビットコインの過去最高値はドルベースで69,000ドル(約1,030万円)だが、日本円ベースでは2021年11月の約790万円となっている。今後の値動き次第では早期の日本円ベースでの過去最高値更新もみえてくる。
また、ビットコインの上昇にあわせてアルトコイン市場でも買いの動きが活発になっている。主要アルトコインでは、イーサリアム(ETH)が前日比6%超となる2,700ドル(約40万4,000円)に迫り、ソラナ(SOL)も115ドル(約17,300円)を突破するなど、資金流入が顕著となっている。
ビットコイン現物ETFへの資金流入増加と半減期を意識
暗号資産市場の底上げにつながった要因としては、ビットコインの半減期やビットコイン現物ETFの好調ぶりがあげられる。特にビットコインの半減期は21万ブロックが生成されることに訪れ、その周期は約4年とされている。
前回の半減期は2020年5月12日で、マイニング報酬は12.5BTCから6.25BTCに半減した。今回、半減期を迎えることでマイニング報酬は3.125BTCに半減する。
マイニング報酬が半減され、それに伴い市場への流通量が減少することから、半減期を迎えるごとにビットコインの希少性が高まるとされている。
実際、ビットコインは半減期を迎える度に価格を大きく上昇させてきた。前回半減期時のビットコイン価格は約8,600ドル(約92万円)で、今回も大幅に上昇した形で半減期を迎える見通しだ。
なお、現時点で半減期は4月中に訪れる可能性が見込まれている。
また、ビットコイン現物ETFを巡っては、一時グレースケール(Grayscale)が提供するGBTCからの流出が顕著であったが、現在は鈍化しつつある。
その一方で、ビットコイン現物ETFへの資金流入は増加傾向にあり、同ETFを提供するグレースケールを除いた各社の保有ビットコインは、今月9日までに21万6,309BTCに達したとされる。
これはビットコインを最も保有する企業として知られるマイクロストラテジー(MicroStrategy)の19万BTCを超える水準で、記事執筆時点で約107億9,000万ドル(1兆6,130億円)相当となる。
ビットコイン現物ETFを提供する各社のなかでも大手資産運用会社ブラックロック(BlackRock)の保有量が最も多く、今後も同社を中心としてビットコインの購入が進められていくものとみられる。
このほか、ハイテク株が多く集まるナスダックやダウなどが最高値を更新するなど、リスクオンに転じる動きが強まっていることもビットコインなどの暗号資産への資金流入に寄与しているといえる。
参考:X(旧Twitter)
画像:Shutterstock
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