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暗号資産
金融・経済

【NEWS】タイ証券取引委員会、タイ初のビットコイン現物ETF投資ファンドを承認

里見 晃
2024/06/05

タイ初のビットコイン現物ETFファンド承認

タイSEC(証券取引委員会)は、タイに拠点を置くワン・アセット・マネジメント(One Asset Management)が申請しているタイ初のビットコイン(BTC)現物ETFを承認した。4日、地元メディアのバンコクポストが報じた。

ワン・アセット・マネジメントが提供するビットコイン現物ETF「One Bitcoin ETF(ONE-BTCETFOF-UI)」は富裕層と機関投資家向けの商品で、個人投資家は投資できないという。

同ETFは流動性と安全性を確保するため、世界有数のファンド11社に投資し、国際基準でビットコインを保管する方針で、米国や香港の国際規制機関による審査も受けているようだ。

MFCアセットマネジメントも富裕層と機関投資家に限定されたビットコイン現物ETFの承認を申請しているが、まだタイSECは承認について明らかにしていない。

ワン・アセット・マネジメントのCEO、ポテ・ハリナスタ(Pote Harinasuta)氏は「デジタル資産はほかの金融資産との相関性が低い代替資産だ。投資家が投資リスクを分散するのに適している」と述べた。

1月11日にSEC(米証券取引委員会)がビットコイン現物ETFを承認して以来、ビットコイン現物ETFは国際的に、特に海外の規制当局から認知されつつある。

4月、香港証券先物委員会はビットコインとイーサリアム(ETH)の両方に投資するETFを承認した。ポテ氏は「ビットコインの時価総額は1.4兆ドル(約220兆円)に対し、ゴールドの時価総額は現在14兆ドル(約2,200兆円)だ。ビットコインの供給量は2,100万と限られているが、人気が高まるにつれて需要が高まっている。ビットコインは高い成長の可能性があるとみている」と述べた。

過去11年間、ビットコインの平均収益は年間124%で、平均年間変動率も83%に達している。ポテ氏は「ビットコインへの投資は高いリターンを生む可能性があるが、ボラティリティも高い」と付け加えた。

ワン・アセット・マネジメントは、投資家が年間8.90%の収益を得るためには、ポートフォリオの5%をビットコインに割り当てることを推奨している。

このポートフォリオのリスクに対するシャープ・レシオは0.71%で、最大ドローダウンはマイナス22.4%であるという。一方、ビットコインを含まないポートフォリオは年間5.80%の収益を生み、シャープ・レシオは0.48%、最大ドローダウンはマイナス20.4%であるとポテ氏は説明した。

これは全体的なボラティリティがわずかに上昇したとしても、ビットコインを保有することで期待収益とシャープレシオが向上することを示しているという。またポテ氏は、ビットコイン現物ETFの重要な点はコイン保管のセキュリティであると述べた。

さらに「さまざまなプラットフォームを通じてビットコインを直接投資することはリスクを伴う。過去にはオンラインシステム経由でのデータ損失やデジタル資産の盗難などの問題があった」とも語った。

ETFを通じて投資する場合、ユニットホルダーのデータやコインは機関投資家が使用するのと同じ基準を提供するカストディアンを通じて配布され、コインはオフラインで保管されるため、非常に高い安全性が確保されると同氏は続けた。

参考:報道
画像:Shutterstock


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