米国のブラックロックによるイーサリアム現物ETF「iShares Ethereum Trust ETF(ETHA)」が開始からわずか2ヵ月で総資産が10億ドル(約1,420億円)を超えたことが判明した。
イーサリアム(ETH)現物ETFは、6週間連続の純資産流出から反転し、8月初旬以来、最高の週間資産流入を記録した。
SoSoValueのデータによると、米拠点のイーサリアム現物ETFは9月27日に5,870万ドル(約83億円)相当の資産流入を記録し、6週間連続で週次資産流出となった後、ファンドが初めて純資産流入額がプラスに転じた。総額は約8,450万ドル(約120億円)とされている。
27日の資産流入を主導したのは、4,250万ドル(約60億円)の資産流入を記録したフィデリティの「Fidelity Advantage Ether ETF(FETH)」で次にブラックロックのETHAが1,150万ドル(約16億円)と続いた。
フィデリティの資産流入額の方が大きかったが、ブラックロックのETHAは、27日の資産流入後、開始からわずか2ヵ月で純資産総額が10億ドル(約1,420億円)を超えた。これにより、グレースケールの「Grayscale Ethereum Mini Trust(ETH)」に続いて、この金額を達成した2番目のファンドとなる。
The ETF Storeの社長、ネイト・ジェラシ(Nate Geraci)氏によると、この金額により、ブラックロックのETFは米国市場で入手可能な3,700以上のETFのなかで上位20位にランクインするという。
イーサリアム現物ETFは総額1兆円超え
27日に資産流入を記録したそのほかのETFは、ビットワイズの「Bitwise Ethereum ETF(ETHW)」が540万ドル(約7.6億円)、グレースケールのETHが230万ドル(約3.2億円)、ヴァンエックの「VanEck Ethereum ETF(ETHV)」が200万ドル(約2億8,400万円)、21Sharesの「21Shares Core Ethereum ETF(CETH)」が140万ドル(約1.9億円)だった。フランクリンの「Franklin Ethereum ETF(EZET)」は純流入も流出もなし。グレースケールの「Grayscale Ethereum Trust(ETHE)」は1,070万ドル(約15億円)の流出だったといわれている。
先週の5営業日のうち3営業日はイーサリアム現物ETFへの純流入がプラスに転じ、7月下旬の開始以来、2週目のプラス流入だ。
先物トレーダー達は、時価総額で世界第2位の暗号資産ETHに対して楽観論を示しているとされ、直接的な要因は定かではないが、米連邦準備制度理事会(FRB)による最近の利下げを受けて、イーサリアムの価格の伸び率はビットコイン(BTC)を上回っている。ほかに流入がプラスとなったのはETF開始直後の8月9日のみで、その後は6週間連続で純流出となっていたことからすると、徐々にイーサリアム現物ETFへの資金の動きも見え始めたということだろう。
参考:SoSoValue
画像:Shutterstock
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