IMF(国際通貨基金)は18日、エルサルバドルに対する融資に向けた条件が同国当局との間で合意に達したと発表した。今後、IMF理事会が正式に承認すれば、エルサルバドルは同基金に加え、世界銀行などから合計約35億ドル(約5,500億円)の融資受けることが可能となる。
エルサルバドルはこの融資を受ける上で、これまで推し進めてきたビットコイン(BTC)政策を巡りIMFの主張をいくつか受け入れた。
まず、既報の通り企業によるビットコイン決済の受け入れ義務は撤廃され、各事業者は任意で導入を選択できるようになった。
さらに、公的部門によるビットコインの購入や関連した経済活動及び取引についても制限が課せられる見通しだ。具体的な取引量制限などについては現時点で明らかにされていない。
また、エルサルバドル政府が支援するウォレット「チボ(Chivo)」についても段階的に縮小し、将来的に廃止、または売却されるものとなった。これに関連し、金融の安定性や消費者及び投資家保護、金融の健全性を守るためにデジタル資産の透明性、規制、監督を今以上に強化するよう要請している。
このほか、エルサルバドル国内における税金の支払いについても米ドルでのみ受け入れるよう求めている。
IMFはこれまで、エルサルバドルによるビットコインを法定通貨として認めるなどの政策を批判してきた。特に金融の安定性と健全性の観点で大きなリスクがあるとし、懸念を示している。
エルサルバドルはビットコインを重要視する政策を進めてきたが、今回のIMFとの合意により、大きな変化を迎えることとなる。一方、取引制限が課せられる見込みではあるものの、ビットコインを毎日購入し続けるなど、基本路線については継続する可能性がある。
しかし、エルサルバドルのブケレ大統領を中心に政府はビットコインを推し進める姿勢をとっているが、国民には根付いていないという実情もある。エルサルバドルの中央銀行にあたる中央準備銀行のデータによれば、今年1月から8月までに同国に送金された全送金のうち、ビットコインの送金はわずか1.1%にとどまった。また、中米大学の調査によればエルサルバドル国民の88%が2023年にビットコインを使用していなかったことが明らかになっている。
こうした内情とともにIMFからの要望を踏まえて、今後エルサルバドルはビットコイン政策の見直しを行うものとみられる。
参考:IMF発表
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