イーサリアム(ETH)の次期アップグレード「デンクン(Dencun)」が7日、最後のテストネットである「ホレスキー(Holesky)」に実装され、成功した。
デンクンのアップグレードはメインネットへ実装する前に、テストネットで段階的に実施されている。先月17日にはテストネット「ゴエリ(Goerli)」で、そして同月30日には2つ目のテストネット「セポリア(Sepolia)」に実装された。
イーサリアム財団のエンジニアであるパリソシュ・ジャヤンティ(Parithosh Jayanthi)氏はX(旧Twitter)で「ブロブ(BLOB)はスムーズに流れている。次はメインネットだ」と述べた。
今回、ホレスキーへの実装が成功したため、イーサリアムコミュニティは今後メインネットへの実装日を決定することとなる。実装日は8日に開かれるイーサリアムコア開発者の会議で協議される予定だ。なお、現時点では3月上旬から中旬にかけて実施する見込みとなっている。
手数料削減などで期待されているデンクン
デンクンは「カンクン(Cancun)」と「デネブ(Deneb)」のアップグレードを組み合わせたものだ。カンクンは実行層を、デネブはコンセンサス層のアップグレードとなる。
デンクンにおいて特に注目を集めているのは、「プロトダンクシャーディング(Proto-danksharding)」だ。プロトダンクシャーディングを通じて、「ブロブ」と呼ばれるメカニズムが導入され、ガス代(取引手数料)を大幅に削減できるほか、スケーラビリティの向上が期待されている。これにより、レイヤー2のガス代が大幅に削減される見込みだ。
参考:ジャヤンティ氏X
画像:Shutterstock
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